求人サイトに「パクリ記事」大量掲載という話だけど

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求人サイト「IT求人ナビ」などを運営するシステム開発会社「アクロビジョン」が、他社のメディアやブログ記事と酷似する記事を多数掲載していたことがわかった。被害にあった複数の企業や個人が明かした。露骨なコピペ、「盗用」が疑われるようなものもあり、被害者側からは困惑、憤りの声が上がっている。


「弊社としてはコピーをしての制作はしない方針で進めていましたが、(他の著作物と)類似性の高い記事が確認できました。意図的に制作したつもりは無く、担当者は経験の浅い社員が対応しており、確認したところ、故意ではなく方針を勘違いしたとの報告を受けています」


経験が浅いとか深いとかじゃなく、コピペがよいか否かを理解していないレベルのスットコドッコイだったというわけだし、「方針の勘違い」ってどこをどうしたら勘違いでコピペをするに至るのか、理解が難しい。意図したものでなければ勝手にコピペが行われていたとでもいうのだろうか。どうもこの類の話は得てして、説明が説明になっていないのが困りものではある。

求人サイトの類では検索結果で誘導することに大きな付加価値があるので、多くの良質と判断されるコンテンツを盛り込む必要がある。一から作るのは手間もお金もかかるから、他のところからコピペするのが一番効率がいい。しかも検索エンジンは得てして、個人のブログとかサイトよりも法人ドメインのコンテンツを優遇する傾向があるから、例え内容が個人サイトなどからのコピペであっても、法人サイト上のものならば「こっちが優先表示されるべき」と判断してしまう。これが現状の検索エンジンの実力。

この類の話ってのは今回露呈したのが初めてというわけではなく、以前から頻繁に、それこそ日常茶飯事的に行われている。しかも求人サイトの類ではちょくちょく。検索エンジン対策界隈ではしばしば指摘され、コンテンツを盗取された側からの怒りの声がこだまする。大手がやっているから指摘しても無視されるし、検索エンジン側も本当のオリジナル記事への評価を下げてしまう。canonicalを使ってもダメ。「法人は正しい、絶対正義」という判断が、すべてを吹き飛ばし、コピペを正当化してしまう。

この辺りの不条理って結局は、検索エンジンの技術力不足以外の何ものでもないのだけど、改善される期待はできないからねえ......。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2020年10月22日 07:48に書いた記事です。

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