落ち込む輸入の原因

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財務省が6日発表した2月上中旬(1~20日)の貿易統計(速報、通関ベース)で、輸入額が前年より16・6%少ない3兆6714億円だった。新型コロナウイルスによる肺炎の影響で、主な貿易相手国である中国からの輸入が大きく減った可能性がある。

速報値は全体値のみの発表なので国別とかは分からないから推測でしかないのだけど、多分に中国の稼働が滞っていて輸入したくてもできない状態になっているからではないかな、という気がする今回の報道内容。買いたいけれど売ってない、ならば取引額は落ち込むよねという構図。

現時点で国別の値を取得できるのは2020年1月分が最新ですが、それによると日本における輸入総額は6兆7444億2100万円。そのうち最大の輸入国は中国で全体の25.7%、1兆7352億5900万円(-5.6%)。おもな輸入品は電子機器(4872億円、構成比28.1%)、原料別製品(2052億円、11.8%)など。食料品は825億円(4.8%)。


中国からの輸入が減ったのは「日本の需要が減った」「中国からの供給が減った」の2パターンが想定できますが、今件は後者によるところが大きいものと思われます。例えばTOTOでも「弊社商品納期に関するご案内」 jp.toto.com/News/info_cv2020/index.htm で伝えていますが、住宅などのトイレや風呂、台所の資材が不足し、工事が滞る事態が生じています。これも中国の生産工場の稼働が滞っていることによるものです。


実際こんな感じで解説コメントをしたけれど現状は売っていないものは買えないという状態でしかない。


先日【豊島園駅のトイレ工事が延期になった理由】でも触れたけど、明確な形で目に留まるのは建設系の什器、特に水回り品。トイレ関係は2月頭の時点でちらほら問題視されていた記憶もあるけど、現状ではガッツン状態。

下手をすると住宅着工関連の数字にも明確な形で影響が出て来るんじゃないだろうか、という感はある。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2020年3月 8日 07:16に書いた記事です。

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