政府の支持率をSNSのせいにして「硬派メディア」を読まないからだとするお話

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一方で、かつてであれば当然、内閣支持率の低下につながったであろう首相や閣僚の不祥事、政策の問題などが相次いでいる。にもかかわらず世論調査の数字に反映されない最大の理由は、新聞やテレビなどの伝統的なメディアと国民の間に以前はなかったような乖離が起きているためだろう。


新聞やNHKニュースは、多少の濃淡はあっても、安倍首相が絡む不祥事や閣僚の辞任、政策の大きな失敗などを詳細かつ批判的に報じている。こうした姿勢に大きな変化はない。ところがこうした「硬派メディア」のメッセージが、今の時代、国民にどれだけ伝わっているのであろうか。

若者を中心に情報源の中心はスマホを使ったSNSなどに移っている。電車の中など移動中に、ツイッターなどを使って断片的な情報を片手間に得ている。仕事を終えてじっくりと新聞を読んだり、テレビのストレートニュースを注視することなどほとんどないだろう。


昨日ちょっと話題に上り、実際に目を通してみたら色々と頭が頭痛で神経痛が慢性鼻炎状態となった記事。要は現政権の支持率が下がらないのは、新聞やテレビといった従来型のマスコミ(この記事では硬派メディアと定義している)に目を通さず、チャラチャラとスマホでSNSなどを見ている人が増えたからだと断ずるもの。そして硬派メディアを利用して支持率を落とせ的な話にまとめている。SNSを使う国民は馬鹿であると。馬鹿はどちらだ。

今記事では従来メディアが正しい情報のみを伝え、ネットの情報が間違ったものとの前提で論旨を展開しています。現実はむしろ、ネットによる多様なサービスでの情報が、双方向・多方向に向けてやり取りされ、さらに一次ソースからの「ストレートな情報」を得られるようになった事で、従来のメディアからの一方的な情報に疑問を持ち、またその疑問が実証され、より確かな判断が可能になった結果でしょう。


ネットの普及で情報の意義や性質、価値観は大きな変化を見せています。過去の情報の価値観にとらわれ、その特性を悪用し続けようとしても、新しい(そして本来の)価値観を得た人には、そっぽを向かれるまでの話です。

そもそも情報は伝達するツールではなく、内容そのものと共に、発信源の信憑性で確からしさが決まるものです。第一、ネットの情報がダメだとするのなら、なぜ「硬派メディア」はネットにも積極的に情報を配信しているのでしょうか。


メディア比較の統計調査結果では必ずと言ってよいほど指摘しているのだけど、新聞とかテレビのような従来型のメディアと、インターネット・SNSって本来は単純に比べちゃいけない。属性そのものが違うのだから。車の一車種と鉄道全体を比較するようなもの。それを意図的に成すのは単なる詭弁でしかない。

今件でもそもそも新聞やテレビと、ネットをそのまま比較することが間違い。前者はそのままイコール運営配信組織を指し、後者はインフラに過ぎない。自分で作った炒飯と、外食全体を比較するようなもの。

支持率が下がらないのは新聞やテレビの「硬派メディア」が使われずネットが使われるからだとすると、ネットにも新聞やテレビからの配信情報が流れている事にはどのような説明がなされるのか、聞きたいところではあるよね。

さらに、そもそもその説だと、新聞やテレビの「硬派メディア」が、意図的に支持率を下げる情報を流しているという事を暗に示しているような気がするけど、それはそれで問題があるような。

こんなトンチキな話を堂々と掲げて、どこのドイツだイタリアだなどと思っていたら......


元朝日の記者で、今では社会学者の教授。色々と、さもありなん。

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このページは、不破雷蔵が2019年11月24日 07:04に書いた記事です。

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