新しければそれが一番というグーグルの方針

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フィーチャードスニペットは、Google(グーグル)が近年になって検索エンジンに追加した機能の中で、最も便利なものの1つだろう。米国時間の8月1日、Googleは、スニペット表示を実現するためのアルゴリズムを最近になってアップデートし、より新しい情報を優先するようにしたと発表した。

モバイルファーストはいいんだけどスマホのページの状況をパソコン向けの検索でも適用させてしまうとか、10年以上前の情報は事実上無視してしまうとか、アルファベットという会社名を用いたあたりからおかしみが目立つようになったグーグル。先日も政派的思惑の異なる、具体的にはリベラルで無い考え方の社員を弾圧するようになったとの話もあったし、何か嫌な意味での暴走が生じている気がするのだけど。

今回明らかになったのは、その暴走感を再認識させるもの。「ユーザーによる検索の意図をよりよく理解し、適切な結果を提供する」のは間違っていないとしても、なぜそこから新しい情報を正しいものとして、適切なものとして結び付けることになるのか。要は、自分達で区分がしやすい指標を用いるための大義名分としているだけじゃないかな、というところではある。そりゃ確かに記事内で例示されているようなものは、現行の情報の方が正しいってことになるのだろうけど。8月の曜日を検索したい時に昨年の結果が出てきたら困るよね、とかさ。

ただ、単に新しいものがよいっていう判断基準にウェイトがかかると、それこそ「いかがでしたかブログ」をはじめとしたスパムサイトや悪質系まとめサイトがさらに高重要視されてしまうことになる。結果として検索はますますノイジーな役立たずの存在となってしまう。下手をするとワードサラダ的なものでも高評価、なんてことに。

ぶっちゃけると検索エンジンのロジックそのものは非公開だから、今回の声明にしても単なるフェイクだったりデコイだったり、本当だとしても些細なお話でしかない可能性もある。とはいえ、こういうスットコな話が相次ぐと、倫理観の無い技術は容易に暴走するものだなということを改めて認識せざるを得ない次第ではある。

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このページは、不破雷蔵が2019年8月 3日 06:53に書いた記事です。

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