油汚れっぽいしみがついた本などのクリーニング

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自室の資料のサルベージなどをしている過程で、困ったことの一つが、汚れ取り。経年劣化でどうしても汚れは生じるものだし、置かれていた環境が悪いとヒドイことになっていたりする。自分の手持ちに残しておくとしてもこのまま放置すると資料としても使えないものになりかねないし、買取業者に出したとしても廃棄処分されるのがオチとなってしまう。

コーティングされた紙とかプラ製の素材の汚れならばクリーニングをすれば何とかなるし、本の横の部分ならば紙やすりなどで調整すればある程度は落とせる。しかしながら紙質の素材の上に染み付いた、油のような汚れは落とす事が難しい。紙やすりで削るわけにもいかないし、漂白剤や普通のカビ取りスプレーでは何の効果も無い。

そこで、別案件で調達していた業務用の強力なカビ取り剤(本来は室内の壁紙やお風呂のカビなどを取るもの)を使ってみたら、こんなにきれいになった次第。

元々紙の中に浸透した油系の汚れは、普通の薬剤だと無理ってのが定説だったんだよね。検索してみるとそういう結果しか出てこない。漂白剤で云々ってのも、コーヒーなどに限定されるし、つけてしまってからすぐに、という条件があったりする。

けれど今回使ったカビ取り剤なら、ここまできれいに落とせる次第。もちろん強力な成分なので、こすったりすると紙そのものが削れてしまうのでアウト。薄く浸透させて、しばらくしたらふき取る程度。当然対象物がよれるので、量は適切なレベルに抑える必要はあるし、汚れを取ったら十分に乾かさなきゃならない。

けれど、ここまで汚れが取れるってことが分かっただけでも大戦果。今後残っている素材で似たような汚れがあれば、検証を重ね、より確実な手法を生み出していく必要があるのだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2019年7月 8日 07:05に書いた記事です。

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