デジタルデータとアナログデータ

| コメント(0)


サルベージ作業を続けていると10年ぐらい前の記憶媒体が物理的に劣化して再生できなくなっていたり、再生用機材が世代を更新しまくられていて現行機種では再生が不可能になっているってケースに遭遇することはよくある話。

今件では物理的データの掘り起こしによる現行のデジタル再生機器への転送が技術的に可能になったことに対し、デジタルデータは再生機器の更新が頻繁に行われるので油断をすると手元のデータが読みだせなくなるとか、コストが案外かかるよねという指摘がされている。

無論、物理的なメディアは物理的ダメージを受けた際のリカバーが難しいし、損失のリスクも多分にある。火事が起きて全部燃えてしまったとか水没して全部だめになったとか、もちろん複製のものなど残っていないとかね。紙が油汚れで劣化してデータは確認できるけど商品価値が無くなったとか。デジタルデータなら容易に複製ができるから、そういうトラブルが生じても丸ごと世の中から消える可能性は減らせる。

結局のところ以前から言及している通り、極論としては石板に書きこめということになってしまうのだろうし、情報は複数ルートで残しておくのが得策ではないかな、と。つまりデジタルとアナログ、双方で。

ただ、昨今のデジタル技術の進歩スピードの速さと、それに伴うデータの移し替えの面倒くささ・コストってのは、確かに問題ではある。より便利に、より低コストに、より使いやすくを求めての記述革新であるにもかかわらず、扱うデータそのもの管理が面倒くさくなったり、コストがかかるようになったり、さらには喪失時のダメージが大きくなるってのは、根本的な問題としてのしかかってくるのだろうな。概念レベルでの革新が必要なのかもしれない。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2019年6月23日 07:30に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「人手不足はお金不足」です。

次の記事は「簡単そうに見えても実のところは」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30