「ツイッターで話題」の功罪

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テレビのワイドショーなどネタやら時間つぶしの存在でしかないから別になんだってかまわないじゃないかと言われればそれまでなんだけど、公共の電波を用いて繰り返し人の意識に働きかける構造は、たとえそれが明確にネタとかフェイクであると宣言されておいてですら、事実であると、本当の話であるとの誤解を人に刷り込ませるだけの力はある。洗脳とかテレビ学習とかが良い例で、構造としてはそれと同じだからね。

そのような構造を持つテレビ番組で、ツイッターでのネタ話、炎上ネタを拾ってきて話題にして、さらに炎上させるってのは、確かに構造としてはおかしい。犬の話はともかく。

新聞のネタを解説するような番組が定番化してるけど、要はそれと同じ感覚なのだろう。情報源の一つでしかないといえばそれまでだし。ただ、構造そのものが大きく異なるメディアのネタをそのまま持ってきて流布するってのは、その構造による差異を無視したもので、大きな問題をはらんでいる。

そもそも別メディアの話をわざわざ転送して再度着火させる意味はどれほどあるのか。その炎上ネタの信ぴょう性への裏取りはどれほど行っているのか。

例えば、バイトテロは今や報道テロでもあるとしてもおかしくはない。報道される事案ではしばしば「SNSで指摘されている・話題となっている」「SNSで問題視されている」とのフレーズが用いられているけど、SNSで話題となる話はいくらでもあり、その中から該当事案を抽出した時点で、報道側の思惑が多分に反映されている。

自らツイートしたり数件のツイートで「ツイッターで話題」と評する事例は極端ではあるけど、多数の同様条件の事案がある中で特定の事案を抽出した時点で、抽出した側の意志によるものだということは知っておくべきなんだよね。これがまだ私企業の雑誌で云々ってのなら問題は無いのだけど、公共の電波を用いた番組で成されることには疑問を呈せざるを得ない。

まぁ、これは報道全般にいえることなんだけど。特定方向にのみ石を投げるとか。

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このページは、不破雷蔵が2019年2月19日 07:58に書いた記事です。

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