不当コピー品が本物を食いつぶす

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これはガレージキットやフィギュアに限った話では無く、造形物全般に言える...というか創作物そのものに言える事、とした方がいいのかな、例の漫画云々の件もあるし...のだけど。原本制作者の許可無くしコピーされたものは、不当な形で複製されているわけで、原本と全く同じということはありえない(デジタルコピーならともかく)。そして当然開発時のあれこれが反映されていないから、安く仕上がることになる。多分に手も抜かれているだろう。マージンを少しでも良くするためには、それぐらいは容易になされていそう。

買い手の立場からすれば、本物で無くても(本物でないと認識したうえで)、それっぽいのを得られるし安いからそれでいいや、という考えもあるかもしれない。けれどそういう考えでコピー品を買ってしまうと、原本側には対価が入らないので、それが経済的な圧迫となり、原本側が手を挙げてしまうかもしれない。自分さえよければいいという考えが、じわりと首を絞めていることになる。

そう、まさに例の漫画ビレッジ問題と変わらない。ブランド品のコピーに関しては官公庁がずっと前から警告をしているけど、本質的にはそれと同じ。ヤフオク云々とあるけど、メルカリだの、さらにはアマゾンのマーケットプレイスにですら、そういうのがある。

似たような話は先日レゴでも遭遇した。有名な高級大型セットのコピー品をマーケットプレイスで購入し、堂々と写真付きでレビュー。それだけならまだしも、「本物は生産終了しちゃったし高いので買えないからコピーを買った。生産を終了した側が、高値を付けている側が悪いから自分は正しい」的なレビューをドヤ顔気取りで挙げているのに唖然としてしまった。先日、レゴのコピー品に対して判決が下された云々の話もしたけど、あんなのはまだほんの序の口、ごく一部。同一規格の類似品なら問題は無いのだけど、レゴのセットと(ほぼ)同じパッケージで展開しているコピー品もいまだに出回っている。

正直者がバカを見る状況は、社会そのものを滅ぼすことになる。食い逃げは許されるべきではないのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2019年1月 8日 07:44に書いた記事です。

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