組織から離れる時にはコミュニケーションの勉強をさせるべき、という話

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詳しくはまとめてある内容を読んでほしいのだけど、長年太鼓持ちされる、ちやほやされる、組織内で上にあるような立場にいると、それが当たり前になり、周辺の対応もごく普通のもので社会全体がそのような構造になっていると誤解してしまう。だから、定年退職とか入院をしてその「住み心地の良い世界」から外れると、自分の立ち位置を支えたものが失われるので、コミュニケーションに難が生じてしまう。

下駄をはかせてもらって周囲と応対していたのに、その下駄が無くなってしまう。自転車の補助輪を突然外されたようなもので、それでも何とか倒れたりしながらもバランスを取って補助輪なしで走れるようになればいいのだけど、倒れて駄々をこねたり癇癪を爆発させてしまうような事例ってのは多々見られる。

これって極端な例ではあるけど、漫画などでよく見られる、お金持ちのおぼっちゃまが普段はイバリ散らしていたけど、ある日突然家が没落して、その権威の地盤が無くなった時にどうなるか、ってのと同じなんだよね。悲しいのは、当人が「自分の権威が無くなった」ことに気が付かない、気が付けない場合もあるということ。


実のところ今件に関する解消法はそれほど難しいものじゃない。「不要に威張るな、横柄な態度をとるな」ってのは無論当然ではあるけど、そんなことをいちいち気にしなくても、退職なり入院なりで失われる権威以外に、日頃から自分自身そのものを磨くようなことをしたり、そういう場でのやり取りに慣れておく・自分を変えておくってのがいいのだろうなあ、と。

......ああ、そうか。ソーシャルメディアで炎上したり馬脚を現す(元)報道関係者が多いのも、結局はこれと同じか。権威主義に固執しているからってのもあるし、その権威そのものの実情が明らかになってきたので、実質的に肩書が無くなった、退職後の状態と同じになっているのにも関わらず、権威のある肩書持ちと誤解したままであれこれしているからなのか。


ちょいと軸はずれるかもしれないけど、これも一理はあるということで。インターネットは単に加速化させやすいだけで、どのようなコミュニティでもエコーチェンバー現象(自分と同じ意見があらゆる方向から返ってくるような閉じたコミュニティで、同じ意見の人々とのコミュニケーションを繰り返すことによって、自分の意見が増幅・強化される現象。Wikipediaより)は発生するからね。その意味では、色々な組織に足を踏み入れ、自分を多様化することで磨くってのは大切なのだなと思うよ。

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このページは、不破雷蔵が2018年9月17日 07:31に書いた記事です。

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