目と口と。感情表現を行う場所の違い

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学術的にはもう少し論理体系立てる、あるいは統計を持って指し示す必要があるのだろうけど、指摘された限りにおいては色々と納得できるし、経験の上でもなるほど感を覚えさせる話。アイコン化して表情を伝える場合、日本は目で、欧米人は口で指し示すというもの。これ、昔「ウルティマオンライン」という多人数同時参加型ネットワークゲームで遊んでいた時に、そういやそうだったなぁというやり取りを何度と無くしたことがある。

ただこれって、表記をよく見ると分かるのだけど、顔文字を横で作るか縦で作るかの違いもあると思うのだよね。画面の「口で表情を伝える」方は上下に描かれているけど、実際にネット上でテキストベースにて表記する時には横倒しになっている。横倒しにして表記するので、目よりは口の方が表情を表すのには都合がよい、という感じ。欧米が元々横文字の書き文化だったからってのも一因かもしれない。


一方この話から派生した仮説として、「日本人は目で表現するので、その目を隠すのは警戒感を抱く」「欧米人は口で表現するので口を隠すのに警戒感を抱く」という指摘は面白い。確かに日本でのマスク実装は半ば以上当たり前になってるけど、それを海外は面白おかしく奇妙なものだと伝えているし、日本ではサングラスをかけるってのは海外ほど浸透していないのと怪しさを覚えさせられる(ので、紫外線防止用の眼鏡をつけるのも結構躊躇してしまう)。

無論、マスクとサングラスの件にしても「過度の一般化」的な誤認の可能性はあり、何かの調査統計に寄らないとこういうことだとの結論付けはできないけど、考え方としては面白い。書き文字における縦横の違いとか、顔文字の利用度合いとか、それらとマスクやサングラスの利用に対する慣れ度・忌避度の関係とか。社会文化的な研究ネタとしては興味深い話には違いない。

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このページは、不破雷蔵が2018年7月30日 07:06に書いた記事です。

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