これまでの常識が崩れ去るのを認識する今日この頃

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前置きとして某大手セキュリティソフトメーカーによるぐだぐだな解説の話があり、訂正が行われたけどその訂正の書き手そのものが実情をよく分かっていないのでは的な内容だったことを受けてのお話。

セキュリティ関連は重要事案や不安が強い時に検索される傾向があるから、それだけSEOへの注力も強いものとなる。これは分かる。けれど、それを一義的なものとしてしまい、本来その企業が求められている品質での情報発信が成されていないのでは、本末転倒になってしまう。ライバル店より多く客寄せしたいから、高品質に見えるまがい物の商品を安値で販売するような感じ。

「2016年の騒動の一側面」ってのは、例のDeNAのWelq問題。上場企業が関与する大手サイトでも、中身はぐだぐだで、しかも大騒ぎになるまで誠実な対応が以下略だったというのは記憶に新しい。性善説というのか、大きなところはちゃんとした品質を維持し続けるはずだ、間違いもすぐに訂正されるはずだ、だからこそ大手が検索上位に上るのは社会正義にマッチしている...という前提が崩壊してしまう。

まぁ、昨今の検索エンジンの結果は、そういうものじゃなくて単に「多くの人が使っているから、参照しているから」という意味合いが強いのだけど。最近導入されたとかいう、書き手の裏付けがあるかどうかって話も、前提としておかしいよね、ということになる。

「専門家の肩書がある人がその分野でウソをつくはずがない」
「見識のある新聞(記者)がデタラメ、偏向、虚報を流すはずがない」
「エビデンスなど無くても大丈夫」

インターネットの普及とともに、特に震災以降色々と崩れ落ちたのは言うまでもない。無論すべてがすべてじゃないけど、そういう話が少なからず存在しているし、中には確率論的に随分と高い割合の属性もあったりする。

特に「大企業はモラルがあるからしっかり情報発信するはず」というお話は、過去の幻影であったことが明らかに。昔はそういう前提で情報に触れていた、そうすれば大体大丈夫だったのが、実はそんな生易しいものでは無かったというのが実情。昔からそうだったっぽいし、情報の質が大きく変わってどんどん不特定多数に粗が見えるようになってしまった。王様は裸だったんだな、的なところかな。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月26日 07:45に書いた記事です。

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