大阪地震での「放送に使用させていただきました」という話

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該当ツイートは引用不可とのお話なので概略を説明すると、許可なし云々で使うよりも、裏取りをせずにツイートによる画像を報道に使ってしまうのはどうなのだろうかという指摘。これは以前から繰り返し問題視されていたもので、同時にそれこそが今の報道の実情なのだなという再確認ができる次第。

今件で表立って突っ込まれているのは、ツイートした本人の許諾なしに報道機関が報道資料として写真を従来型メディアの報道番組に用い、使った後に許諾を求めるという、時系列が無茶苦茶になっているお話。

ただこれって、ツイッターの規約が日々どんどん変わっているので現状ではどうなっているのか調べるのも面倒くさいのだけど(をぃ)、報道機関ならばこの類の拝借がアリという解釈もできる規約だった気がする。何しろツイッターに掲載した時点で、権利はツイッターにも与えられることになる。それをどのようにしようと、ツイッター側の判断任せ。まぁ、この辺りはソーシャルメディアならば大体同じ。この辺りは一度みっちりと検証する必要があるのだけど(「報道ならばOK」というのなら、そもそも論として「報道」とは何ぞや、その定義はということになる)。

それはさておき。やはり今回問題としたいのは、ツイッターで該当事案のものだとした写真などを、それが事実であるか否かの検証無しに、実態素材として使用しようとしている姿勢。これ、ちゃんと該当事案のものであったのか否かって検証してるの? ツイートした本人が「あの地震でこうなっちゃいました」というものを片っ端からゲットしてない?
と、なると、少なくともそのような姿勢で「取材」......というか情報収集している姿勢がオープンになっているのを見せられると、今の報道界隈の取材検証能力って、その程度のものなのだろうかなあ、という感は否めない。むしろ元々この程度のものでしかなく、ソーシャルメディアによる可視化で暴露されるようになったまでの話かもしれないけど。

まぁ、すでに釣られた事例も過去にあるとの話もちらほら出てるし、ねえ。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月22日 06:57に書いた記事です。

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