別冊花とゆめ休刊と「ガラスの仮面」と

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先日朝の第一報で腰が抜けた「別冊花とゆめ」の突然の休刊宣言。印刷証明付き部数が非公開になっていたので、業界内部ではある程度の通達が出されていたのだろうなあという感はある。表紙に最終号って書いてあるし。

で、それを伝える記事では「ガラスの仮面」についての動向は一切なし。本誌に何らかの言及があればその旨は必ず書かれているはずなのにそれが無いのは、恐らく本当に何も書かれておらず、記事の方でも空気を読んだのだろうな、と。

その後、作者本人からこんな感じのツイートがあって、現状では不明だということでひとまず状況は落ち着いた、と。

「ガラスの仮面」は1975年に「花とゆめ」で連載開始以降、1997年まで掲載が続き、その後2008年7月からは「別冊花とゆめ」で連載が再開。また、「花とゆめ」連載時も長期休載や、雑誌掲載分とは大幅に異なるストーリーが単行本に収録、さらに完全書き下ろしの形で単行本が刊行されるなど、不規則な執筆スタイルが取り入れられています。


「別冊花とゆめ」での連載は2012年7月号分が最後、単行本は2012年10月発売の49巻が最後で、その後ストーリーの展開は無し。マルチメディア展開やスピンオフ作品は登場していますが、連載再開の前に掲載誌が終わってしまいました。

「最後まで描き続ける、ついてきて欲しい」とは美内先生が繰り返し語っている言葉。不定期連載となる可能性が高い事を考えると、それを許容できるキャパのある媒体が相応しいのでしょう。元居たさやに戻る形で「花とゆめ」に再登場するのが無難かもしれません。


...と記事の解説には書いたのだけど。記録を調べ直すと「花とゆめ」の連載当時から長期休載はあったし雑誌掲載時にも色々とメディアを変えて分岐をさせたり雑誌と単行本で別の話を載せてしまったり、「別冊花とゆめ」への移行も長期休載後の話。

ここ6年ばかりは雑誌への連載再開は無く、単行本も出ていない。マルチメディア展開やスピンオフには積極的に参加していたり講演会などで「絶対に最後まで描く」「ファンのみんなはついてきて」などと語っているのだけど、ちょいと怪しくなってきた。

創作者の気質として、ノリが沸かないと一文字も進まない、勢いが出てくるとあっという間に進められるってのはよく分かるのだけど、それにしてはあちこち手を出し過ぎかな、と。

まぁ、創造主ってのは得てして気まぐれだから。って佐藤御大の事を思い出してしまうのであった。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月27日 07:19に書いた記事です。

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