環境の変化で紙媒体の立ち位置も変わる

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先日某R18系の雑誌が重大発表として、本誌価格を引き上げるけどそれのおかげで執筆陣の原稿料が上がるよ的なお話をして話題になった。それに絡んだお話。媒体の選択肢の増加やコンテンツ量の増加、選択基準やコンテンツの選択のされ方の変化に伴い、既存のビジネスモデルではそろばん勘定が合わなくなりつつある。一気に生じているのではなくじわりと、けれど確実に。昨今はそのスピードがやや速くなっているので、追いつけなくなるところが出ているまでの話。

で、じきに電子書籍がメインベースとなり、紙媒体版は特典版的な立ち位置になるのでは、との話をした記憶があるのだけど、それと同じような結論に至った人は結構多いのだなという感は強い。単純にコンテンツを楽しみたいだけなら電子版でいいじゃん、それ以上の想いを持つのなら物理媒体版に。まぁ、現状では電子版の不便なところも多々あるので紙媒体を選ばざるを得ないとか、逆に紙媒体は面倒なので電子版にしようとか、別の思惑でチョイスされるケースも多々あるのだけど。

ある意味、オンデマンド版的なものになるのかもなぁ、という気もする。電子版だけが先行出版されて、一定数のオーダーが揃った時点で紙媒体版も刊行される、とか。ちょいとしたオマケ付きで。特定大型書店での小冊子やミニ色紙付きの新刊発売スタイルと、構造はよく似ている。


「物として所有したいものだけ紙で買う」「紙の本自体がちょっとしたぜいたく品」。この発想、多くの人がぼんやりと抱いているイメージなのだろうけと、じきにこれが当たり前のものとして体現化される時代になるのかもしれないなぁ、と。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月20日 07:08に書いた記事です。

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