新聞の世論調査の件

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世の中に色々と動きがあると、頻繁に行われるのが世論調査なるもの。特に新聞では一般の人はどう思っているのかという需要があるに違いないとの思惑からか、あるいは世論がこうだから事実などどうでもよくてこうすべきなんだという意図からのものか、盛んに調査をしてその結果を記事にしていたりする。

最近ではツイッターで投票機能が実装されていることもあり、その類の投票調査も結構実施されている。けれど、ツイッターでの投票は、調査対象母集団が偏った人気投票以上のものでは無い。ツイートした本人の属性でずいぶんと投票者の属性が偏るし、ツイートの内容でも広がり方が違ってくる。興味が無ければそもそも読まれないし投票もしないしリツイートもされない。これでは世間一般の意見としてどのような状況なのか、分かるはずもない。カレー好きのグループ内で「カレーは好きですか」と尋ねるようなもの。

そしてそのような調査対象母集団の偏りだけではなく、質問の様式でも大きな回答の変化が生じてしまう。同じ質問でも順番を変えただけで、回答の傾向が変化してしまう可能性だって多分にある。ましてや質問の前に色々な前提の解説をしていたのでは大きな変化が生じてしまう。

さらに定点観測の、同じような様式の調査ですら、タイミング次第で大きな変動が生じる。大地震があった直後に調査を行えば、自然災害への恐れが結果に大きな影響を与えるのは当たり前。それは短期的な影響を与えたという点では記録に値するけれど、中長期的な影響としてはまた別の話。フルマラソン直後に「走ると疲れますか」と聞けば、誰もが疲れたと答える。それぐらいのことなのだな。


自分も色々と調査の様式を調べたり国内外の様々な調査の実情に触れる機会を得られるにつれ、報道などで日々伝えられている調査の実情について、色々と首を傾げることが多くなっている。その鱗片というかきっかけの一つが、以前記事にしたこの「ふおんコネクト」でのお話。機会があればじっくりと書きなおしたいものではあるけど、とりあえず当時の時点で気がついたことはまとめてある。

ともあれ、時節にマッチした、連動した緊急世論調査の類は、そういうことを考える人が多分にいるもんだなあ、という程度の認識のみでよく、だから何? といった受け止め方をするのが無難。その時々の感情で世の中を動かしていたら、都合の良いように扇動されてしまうのがオチではある。

            

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このページは、不破雷蔵が2018年5月16日 07:51に書いた記事です。

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