アバターで格差社会

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専用のデータを用いて自分の挙動をそのデータに基づいてトレースし、バーチャル空間用に自分の分身を描き出す、バーチャルユーチューバーなどのお話。現在はまだ一部の人に限られているけど、挙動させる技術も随分とハードルが下がって来たし、コストもかなり落ち着きを見せつつある。あと数年もすれば、お気軽にゲーム感覚で自分の分身を立体像として仮想空間内に展開させて、疑似的にその世界に入り込む、漫画などではお馴染みのVRMMORPGなどもごく普通に商用展開されるのかもなあ、という領域に来ている。

いや、マジで数年前までは「こんなのができるといいな、技術的には可能だろうけど、随分と先だろうな」と思っていたものが、「あれ? もう具体的に先が見えているような」という感じになっている。

で、語られている内容のような、お金持ちだったり技術力がある人は、専用のアバターを持ち、仮想空間内で色々と生活を堪能できるけど、そうで無い人はリアルな肉体しかない......という、よく分からないお話も現実に起きうるのだろう。「バーチャル講」ってのは「ねずみ講」のバーチャル的なものかな、と。まぁ、そういうものも発生してくるかもしれない。尻尾をつかまれやすいので、案外すぐに消滅してしまいそうな気もするけど。

ちょいと考え直してみると、これってバーチャル空間のアバターに限った話では無い。普通の多人数同時参加型RPGやスマホアプリでも、無課金でプレイしているとそこそこの装備しか得られないケースが多い。課金プレイヤーは相応なリッチ装備を実装でき、見た目ですぐに分かったりする。それが、参加できるかできないかの違いになったまでのお話。

それこそ昔の合体ロボット物のように、一人一人が別の身体のパーツを操り、バーチャル空間では合体して一体の人間として行動する......なんてネタは、さすがに無理か(笑)。

まぁ、技術にしてもお金にしても、結局はリソースのある無しの違いだからねえ。そしてすでに現状でも、上層・下層はともかく、アバターを使ってバーチャル空間を自由に行き来できる人、出来ない人の仕切り分けは存在しているわけで。

漫画であったような記憶もあるのだけど。リッチな人は超高解像度のアバター、貧相な人はポリゴンぼりぼりの粗いアバターで仮想空間の生活を楽しむ、なんて時代も来るのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月12日 07:24に書いた記事です。

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