環境が変わったら仕組みも変えていかないと生きていけない

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先日も似たような話をした記憶もあるのだけど、出版業界が危機だ危機だと騒いでいるのは多分に、周りの状況が変化しているのにそれに対応するような仕組みを作っていない、進化できていないのが原因ではあったりする。その気配は随分と前から感じられていたのに、その対応を怠ったツケがやってきているまでの話。後継者不足で廃業云々ってのとつまるところはさほど変わりは無い。自らの都合だけで他人も周辺環境も都合よく動いてくれると考えるから、痛い目にあうまでのお話。

再販制度が生まれて大いに使われていた時代は、それが社会環境にマッチしたものだったからに過ぎない。多様な出版物を世に送り出す事ができて、本がたくさん売れて、出版社も大儲けできた時代。まぁ、それでも「夢の印税生活」なんてのは昔も今も言葉通り、夢でしかないのも事実だけど。実在はするけど、確率論的にはゼロに限りなく近い。宝くじで1等が当たるぐらい、といえばいいのだろうか。買わなければゼロだけど。Windowsの解説本でマイホームが建てられたなんていう長者話もあったかな、と昔調べた事を思い返しながら。


ともあれ、周辺環境が変われば、自らの様態も変えていかないと生き残れない。最近では別説もあるけれど、恐竜の滅んだ理由と変わらず。

そして昨今のドタバタ、あがきぶりを見るに、これも以前調べて「似たような話だな」という思いを抱いた、1985年前後の出版危機なるモノを思い返す。この時も文庫本の登場に伴い、返本率が急上昇して、業界が大きな騒ぎとなったのだそうな。結局のところ、環境変化に伴う適正化に際しての痛みでしか無いのだよね。だから「自分達を保護しろ」「旧態依然の様式を手厚く支えないと出版業界全体が滅びる」なんてのは、多分にポジショントークなものであると考えた方が道理は通る。弱者ビジネスとさほど変わりは無い。

そんなかまってちゃん行動をするより、先日紹介したコミックDAYSのような、新しいビジネスモデルの構築に試行錯誤をすることにリソースを投入した方がよっぽど健全なのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年4月 3日 07:50に書いた記事です。

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