食品がダウンサイズしたので家計に影響する、インフレの前兆だ、政府の政策が悪い、云々という「専門家」のお話

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「ここ20年、円安による原材料費の上昇、賃金値上げや人件費、輸送コストも右肩上がり。一見、価格水準は変わらないものの、これまでと同じように買ってもらうために、企業の涙ぐましい努力で値上げを避け続けてきました。その結果、数年かけて商品が小型化してきているんです」


こう語るのは、大手総合家庭用品メーカーで長年商品開発に携わっていた、プロダクトリサーチャーの四方宏明さん。企業が量を減らして対応する苦肉の策が始まったのは、'05年ごろからと話すのはファイナンシャルプランナーの山崎俊輔さん。


5ちゃんねる辺りのネタ話とかそれを基にしたまとめサイトならともかく、ポータルサイトのニュース記事としてこんな話を目にする時代がくるとは、というのが第一印象。確かに昔から継続販売されている食品においては、単品分量は減少する傾向にある。他方それは記事に書かれているように「企業がインチキをしているから、利ザヤを大きくするため、インフレだから、政府が悪いから」という形に落とし込むのは、陰謀論に近しい。

商品の原価計算部分の数字は内部資料だから関係者以外は確認できないのでその実情は分からないけど、すべての経費が継続したままで単品あたりの分量を減らして利益を増やし続けているってのはほとんど無いはず。それをやってバレたらエライことになる。元記事のコメントにもある通り、コストは技術の進歩や原材料需要の拡大に伴い継続的に上昇しているし、さりとて分量をそのままにして価格を上げるとふんだら大騒ぎ。ならばサイズを小さくした方がまだマシだということになる。

また、サイズの小型化はそれが求められているからってのも要因。世帯構成人数の減少や単身世帯の増加、さらには高齢化。世帯単位で商品は購入されるわけだけど、一度封を切ってそのまま保存して使い倒すってのはそれほど多く無い。せいぜい2、3食にわけて、ぐらいが限界。一度の使用量が減ってくるのなら、単品あたりの分量が少ない方が食べ残しによるロスは少なくなる。

主食や菓子類で顕著だけど、単品分量が減るだけでなく、小分けサイズが増えている。それはそういう需要があるからに他ならない。ポテチの分量がよい例だよね。


今件記事に限れば指摘している通り、内容がかなり的外れで専門家の語りとして陰謀論やら無理筋を伝えるのはアレでしかないし、さらにおおもとの記事が女性自身というタブロイド系の雑誌のものにも関わらず、ポータルサイトに転送された時点で、疑わしさ・怪しさがパージされてしまうのは、いかがなものだろうなあ、という好例ではあるのだな。

            

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このページは、不破雷蔵が2018年3月23日 07:06に書いた記事です。

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