BPOの判断と「公明正大」な自主規制機関の存在意義と寿命が尽きた感と

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先日BPO(放送倫理検証委員会)が発表した東京MXの「ニュース女子」に関する意見公開の話。対象となったニュースの方向性はさておき、意見の内容を読んだ限りでは、これでBPOは確実に自分自身の首を締め切ったな、という感は強い。まぁ、去年のスマップ報道で「問題無し」とした時点で、倫理的な面での存在意義は吹き飛んだわけだけど、今回の話で政治的な面とか、さらには実態解釈の面でもスリーアウトな印象。

同じような基準でサンデーモーニングや報道ステーション、池上氏の番組やモリカケ報道について同様の判断を下さない場合、BPO自身が今判断の基準に抵触するという、二重のトラップってのもすぐに思い起こされるし。それをやらなきゃBPOは単なる反社圧力をかける、まやかしの自主規制機構でしかない。

以前から言及しているけど、業界団体による自主規制は、得てしてすぐに腐敗するし、それを留める手立ては無い。稀に優秀な人物によって良い方向にかじ取りを切る場合もあるけど、それは奇跡の結果に過ぎない。得てして今のBPOのような、シュールストレミングな香りのする状態となる。


リリースに具体的な発表分があるので、機会があれば隅々まで読み通してもらうとして、とりあえずツッコミが入りまくっている点をまとめて。救急搬送している救急車を権限も無く勝手に歯止めして検閲した件を、誤解を云々としているけど、あれは複数の問題がある。にも関わらずBPO側は無問題、むしろ悪い事をしたかのように伝えていると擁護すらしているのだな。

他にも指摘しているけど、今件はBPOの死を意味する(ツイッターでこう表現するとパージされちゃうリスクがあるからねえ、これはこれで難しい)ような気がする。それを別にしても、今件のBPOの言及に関して、医療関係の各方面や消防庁は正式な抗議をした方がよい。さもなくば医療行為の妨害行動が正当化されたことになるからね。

まぁ、今件のBPOの評決は、テレビ業界そのものの実情をも明確に表した事例にもなるのだろうなあ、と。

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このページは、不破雷蔵が2017年12月17日 07:42に書いた記事です。

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