投稿サイトの普及化で出版社の仕事がアウトソージングされているのかも

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これは以前から何度か言及しているお話ではあるのだけど、すっきりとした形でまとめてくれたような感があるので、覚え書きも兼ねて。インターネットの普及浸透でコミュニケーションの場が作られ、投稿サイトが運用され、そこでさまざまな作品が見いだされ、商業化を果たしていく。実力があれば見いだされる可能性は以前と比べてけた違いにアップしたわけで、この点は間違いなくネットの効用。

他方、指摘の通り、投稿とお披露目の機会のハードルが下がったことで、これまで商業出版をする側が良作を生み出す作家の種を見つけ、育てていくというプロセスが、在野から拾ってくるという形でシフトしてしまった気がする。昔は持ち込みをされた種を吟味したり、あちこちから有望そうな種を探し出し、雑誌掲載の中で育て上げていく様式だったのが、今では野原で育っている芽を見つけてすくい取っているような感じ。

これって今の投稿動画界隈にもいえること。世に放つハードルの低下によって、これまで投稿という難関を超えられずに埋もれていった良作、可能性のある作品がどんどん世に放たれるようになった。同時にアレな内容もたくさん出回るので、より精査が大変になる...のだけど、とびきり光る作品は黙っていても注目を集め色々と数字が計上されることになるので、チョイスはさほど難しい話では無い。数理的、機械的に抽出することだって可能だろう(パクツイの多分も、このロジックを使ってるはず)。

で、これって卵が先かニワトリが先かって話になるし、恐らくは同時進行だとは思うのだけど、本来出版社の編集部局がやるべきことが、多分に世の中全般に放り投げられている感じがする。人材の精査と育成がパスされ、ある程度育った、有望そうな人材をつまみ食いという感じ。田植えならば苗床から作って田植えをしていたのを、荒れ地から苗を持ってきて植えている、そんな感じ。

アウトソージングといえば聞こえはいいし、その荒れ地を自ら囲うってのが半ばウェブ展開の投稿サイトとか掲載・連載サイトみたいなものかもしれないけど。それオンリーでいいのかなあ、という気がする。

指摘されている通り、強いリコメンドをできるような、そんな作品、作家を育成できるような仕組みも欲しいな、と。無論そのためには相応のリソースは必要となるのだけど。作品の新刊のアピールを作者自身に任せてしまったり、書店の特典やらイベントを手弁当的にさせている現状では、それも難しいかな。

            

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2017年6月 4日 07:40に書いた記事です。

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