ローソンの無人レジの発表とその先と

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株式会社ローソン(本社:東京都品川区、代表取締役会長CEO:玉塚元一/以下ローソン)とパナソニック株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:津賀一宏/以下パナソニック)は、経済産業省の支援を得て次世代型コンビニエンスストアの実験店舗「ローソンパナソニック前店」(大阪府守口市)において、2016年12月12日より業界初となる完全自動セルフレジ機「レジロボ®」の実証実験を開始します。2017年2月にはRFID(電子タグ)を導入した実証実験を行う予定です。将来的には精算時のスキャン登録を無くしたスピーディな精算でお客様の利便性を向上します。

先日ローソンから発表された自動レジの話。バーコードスキャンをお客自身が行って、かごから袋に詰めていき、商品の全体価格を自動販売機のように機械に入れて清算するとレシートが出てくる的な自動レジは、すでに一部のスーパーやデパートで導入されており、当方も何度となく使ったことがある。スキャン性能が今一つだったり、入力に対応していないタイプの値付けがあると、結局店員さんのアプローチが必要なので、まだまだ全自動というわけにはいかないのだなあ、という感はあるけど。

今件は今回発表された時点ではそれらとほぼ同じ。スキャンした商品の袋詰めは自動でしてくれるけど、あとはプロセスの順番がちょっと異なるだけ。これに何の意味があるのか、先日発表された、アマゾンの特定の人だけが使える、駅の改札みたいなのをスルーするだけで自動的に清算してくれるものの方が、よほど未来的だよね、みたいな。

......と思ってリリースをよく読むと納得感。「2017年2月にはRFID(電子タグ)を導入した実証実験を行う予定です。将来的には精算時のスキャン登録を無くしたスピーディな精算でお客様の利便性を向上します」。むしろこちらの方が本筋なんだね。

つまり現時点ではお客が各商品のスキャンをする必要があるけど、来年からの実証実験ではそのプロセスを無くして電子タグでチェックさせる。つまり、スマートバスケットに商品を入れ直して専用レジにおけば、勝手に清算と袋詰めをしてくれるってことになる。バスケットに入れずにそのまま横を通り抜けた場合、電子タグは反応するのかとか、色々と気になるところはあるけど、興味深い話には違いない。

他方、この類の自動化が進むと、コストの問題はどうなるのかなというのと共に、コスト面で解決ができたとしても、その分確実に人的リソースは要らなくなるので、その分仕事は減ることになる。低技術、低いハードルの仕事が機械にとって代わることによって、便利にはなるのだけど、仕事のハードルそのものが高くなって、仕事に就くための能力とか経験とか資格とか勉強が、より一層大変になるよねえ......というもやもや感もあったりする。難しい話ではあるのだけど。

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このページは、不破雷蔵が2016年12月13日 07:05に書いた記事です。

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