新聞やテレビなどの「分かった」報道は他メディアの情報をコピペしたものもある

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情報源が明らかにできない、しないタイプのニュースでは多分にその情報の判明理由について「分かった」的な表現をする。なぜ分かったのかは書かれていない。内部リークだったり、秘匿すべき情報源からの情報だったり、制限解除前の情報を取得してその規制を破っていたりもするのだけど。同時に今件のような「他所の情報を取得して、あたかも独自取材のように見せかける」的なものもありうる......とは以前から考えてはいたのだけど、それが改めて裏付けられた話。

スクープ、すっぱ抜きの場合、大抵はその一社が独占的に情報を取得し開示する。で、それを見た他のメディアが、あたかも似たような情報源から取得したかのように、でも実は最初に開示したメディアの内容をコピペするかのように書き記し、明らかになった・分かった云々と書く。読み手からは「同じ情報源からほぼ同時に開示されたのかな」と読めてしまうのだけど、実のところは取材したのは最初の一社だけ。

そのような事案に関して「本当に取材したのはうちなのに、コピペした他社の記事が持ち上げられるのは変だ。お前らうちのコピペしたろ」とツッコミ入れて認めさせ、独自取材した方を持ち上げさせたというのが今件のお話。

これ、解決するのは方法論としては案外簡単。単純に一次ソースを各自記事が明記すればよいだけの話。「分かった」って、どうして分かったのか、それを明記するだけで良い。情報源の秘匿が正当化されるのは、その暴露により情報源にリスクが生じる場合に限られる。自分たちの都合が悪いから、他メディアからのコピペってのがこっばずかしいし、今件のようにツッコミ入れられるのもイヤだから書きたくないってのは、怠慢以外の何物でもない。

もっとも各メディアのプライドとして「他メディアに載っていたので分かった」という事実を伝えるのは、できうる限り避けたいってのもあるのだろう。突っ込まれるリスクと合わせ。見方を変えると一次ソースの無い「分かった」記事は押しなべて一歩引いて読み解くべきでもあるかという感じがする。また、報道内部などでの取り決め的な言い回し「政府筋」「政府関係者」といったものも、信ぴょう性はほぼゼロと見た方が良い。

その類の話で人物を特定できないものの場合(Wikipediaのリンク先を見せて「報道内部ではこんな取り決めがある」と突っ込まれた経験もあるけど、そんな確証性、裏付け、公的ルールでないものを見せられても、守るという保証もないのだから意味は無い)、情報戦に踊らされている可能性も多々あるので、これも与太話として読み解く程度が無難ではある。

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このページは、不破雷蔵が2016年11月 4日 07:02に書いた記事です。

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