「大学卒業後3年以内の離職率 4年連続30%超」のニュースが意味するもの

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大学を卒業後、3年以内に会社を辞めた人の割合は、前の年より減ったものの全体の3割に上ることが厚生労働省のまとめでわかりました。厚生労働省によりますと、平成25年に大学を卒業し新卒で採用された人のうち、ことし3月末までに会社を辞めた人の割合は31.9%でした。前の年より0.4ポイント低くなりましたが、3年以内の離職率が30%を超えるのは4年連続です。

一応ニュースそのものの文言は素直に受け取れば結果を淡々と述べているだけなんだけど、イメージ的には「なんか状況が悪くなっているよね」的なタッチがにじみ出ている。この類のニュースってのは多分に中長期的なデータとか周辺界隈の背景なども合わせ、一次データをたどらないと、配信側の思惑に乗せられてしまうことになる。

で、今件に関しては本家サイトで継続的な精査をしているテーマの一つだったので、すぐに導くことができた。


現時点ではまだ最新の値を反映していないけど、今週末ぐらいにはなんとかしたい感じ。他方、4年連続云々ってのは過去のデータをひっくり返すと別におかしいとかヤバイという話ではない。加えて、離職率は高いとマズい、低いと良いってわけでもないのだな。単純な離職率だけの話であって、どのような理由で離職したかまでは反映されていない。

実際、過去の数字の動向と景況感を重ね合わせると、本家サイトの記事で指摘している通り、景況感が良くなるとかえって離職率が高くなる傾向がある。労働力の流動性が高まる次第。一概に、高低と良しあしを割り振る考えは危険であったりするのだね、これが。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月26日 07:40に書いた記事です。

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