ゆとりのある無しと、賢いお金の使い方と、情報の価値と

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先行記事【金銭的なゆとりが少ない家庭ではお魚や野菜が少なめになるという話】でスポットライトが当てられた「乳幼児栄養調査」に関連する話。これも結局ケースバイケースであり、オールオアナッシングでは決して無く、そのようなパターンに当てはまる事例が少なからずあるよというレベルの話なのだけど。

先の貧困や生活保護の話でも触れているけれど、お金ってのは万能に近い機能を持ち、多種多様な使い方ができるだけあって、雑多な使われ方をされてしまいがち。お城が作れる積み木セットでも、適当に積み上げていけば何だかもりもりとした建物っぽいのは作れる。でも説明書に従って正しく組み立てていけば、見栄えの良いお城が、同じ材料で創れる。そんな感じ。

「お金の使い方はそのお金を持つ人の自由である」。それは確かに事実ではあるのだけど、その分量で困っている場合、やみくもに量を追加しても意味が無い場合もあれば、非常に効率が悪い場合もある。アプリケーションの使い方、例えば絵を描くためのツールでも、自分が苦労してあれこれやっていた方法が、実は機能として実装されていて、他の人に教えてもらったら物凄く楽になり、時間も節約でき、より精度の高いものが描けるようになる的なもの。

当方も入院費に関して公的な制度の一つ、高額療養費制度を用い、随分と助かったけれど、これだって知らなければ請求はできず、金銭的な負担はがっつりと大きなものになっていた。知識ってのは人生を、生活を豊かにする。これは間違いない。

「ただ闇雲に助成金出すよりも、ファイナンシャルプランナーの無料定期相談を提供したりした方が状況改善に繋がる気がする」とひかえめな言及ではあるけれど、当方としては個人的には、半ば義務化した方が良い気がする。もちろん無料で、経費は国が肩代わり。ボランティアとか言い出したら、その人は逆さはりつけ。何しろお金に係わる情報とか、賢い使い方ってのは、義務教育やら高等教育でも習う機会がほとんど無い。知ろうとしなければ知る機会ってのはほとんどないからね。

一方でファイナンシャルプランナー(FP。対個人、世帯へのお金のアドバイザー。企業に対する中小企業診断士とかコンサルタントか税理士みたいなもの)の社会認知度が低いのは否めない。それに「人にお金のあれこれを指図されたくない、するべきではない」とする意見も大きい。確かに、FPの現行業務は希望する人が相談に行く様式であり、本人の意向の是非を問わずってのはまた別な感はある。ただ、これは以前【本当に分からない人は何が分からないのかが分からない、さらには自分が分かっていないことすら分からない】でも言及している通り、困っている人の中の少なからずは、自分が本当に困っている状態なのかすら、そしてそれは分っているのだけどどのような部分が問題なのかが分からないってのが、少なくないはず。

世の中には色々な制度があり役立つ仕組みが用意されているけれど、その存在を知らなければ、知らない人には無いのと同じなのだから。

まあ、まずは家計簿をしっかりとつける辺りからはじめるべきなのかなあ。それによって、自分自身のお金の流れがある程度明確に把握できるはずだから。自分の足元をしっかり見分けないと、歩き出すのも難しいからね。

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このページは、不破雷蔵が2016年8月25日 07:40に書いた記事です。

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