「日本人だから日本の事の言及には間違いないだろう」「日本人は英語の記事など読まないだろう」報道界隈の思惑

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先日ちらりとツイッターのタイムライン上に挙がった話を元に調べたところ出てきた事案。日本の朝日新聞の記者が海外のシンクタンクの日本支社に出向し、そこで日本叩き・中国礼賛の論説を展開していたとの話。一応記事文末には「CSIS日本部はこの種の個別の記事や論文の内容には無関係である」との注釈はあれど、そこまで気にする人はあまりいない。シンクタンクの記事として目を通すのが落ち。

これは以前指摘したけれど、朝日新聞ベースの別名媒体、例えばAERAのウェブ転送記事やwithnews、そして実質的にハフィントンポストジャパンなどは、朝日新聞そのものと同じ傾向が強く、かつ朝日新聞である事を隠した上で伝える姿勢が強く出ているので、注意を要する。毎日新聞も例のWaiWai絡みで有名になったけど、この数年は特に朝日新聞が積極果敢に実写名を書くす形でこのようなやらかしをしている。

さらに最近では該当新聞記者が、今件のように他の媒体に出向したり、投稿記事の形で、朝日新聞の「核心的利益」と同じような主旨の記事を展開するケースも増えているので、注意が必要。ヤフー個人ニュースにもその香りが確認できる。まぁ例えるなら、サイゾーグループならリテラもビジネスジャーナルも皆同じ確証度と同じパターン。

ふと振り返って考えてみると、最近日本人記者が海外から(特に英語で)日本を嘲笑する、事実と異なる「報道」をやらかして、それが露呈する事案がよく目に留まるようになった。先の秋葉原の売春云々の件もそうだった。これって以前の毎日新聞におけるWAIWAI事案と同じで、テンプレの様式がばれやすくなったと見ればよいのかな。

この類のニュース記事って、海外の人には「日本人が伝えたから間違いないだろう」と思われ、中身が実際にはぐだぐだで偏見に満ちあふれていても事実だと信じ込んでしまう。肝心の日本人は英語記事までチェックしないだろうとの思惑もあるのだろう。最近露呈されやすくなったのは、チェックをする人が増えてきたのと、コンテンツがワールドワイド化して日本語に翻訳され日本人の目に触れる機会が増えてきたからなのだろう。先の秋葉原の事案もそうだった。

これもまた、報道全体の問題として挙げられる「元々質はアレだったのが、最近暴露されやすくなった」のと同質の問題なのかもしれない。

報道は事実関係、正しい情報を伝えるだけで十分。関連情報があれば、特定方面のだけでなく、あらゆる方面の、しかも正しい情報が求められる。記者や局の個人的感想、核心的利益に基づいた誘導など必要は無い。それは報道では無くオピニオン。


ブランドの悪用は多分にあるのだろう。しかもつい最近になってではなく、恐らくは昔から。WaiWai問題がいざ露呈されると、実は何年間も継続していたこと、今件の数例はWaiWaiから何年経過した上でのお話だとか、例の「私たち記者は正義」の人物も新人では無かった。多分に「随分と前からやらかしていた界隈が一定数いる」と見るのが正しいのだろうな。そして少なくとも自浄能力は業界には無い、と。

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このページは、不破雷蔵が2016年8月10日 07:13に書いた記事です。

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