累進課税とRPGの経験値と

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消費税に関しては色々な切り口でいかようにも解釈ができるので、これが正しくてあとは全部間違いってのは無い(消費税に限らないけど)。多様な影響の強弱を推し量り、そのベクトルを総合してプラスになるか否かで判断すれば良い。まぁ、心理的な方面は数字化は難しいけれど、例えば「買い物するたびにペナルティを与えられるようなものだから、消費性向が減退する、税率が増えればその傾向は強まる」ってのは、一定の説得力がある。消費心理に係わる調査でも、税率が上がれば消費がより強く抑えられるってのは何度となく結果として出ている。

で、消費税に関しては「高齢者を中心とした資産家でも消費は欠かせないので、そのような界隈からも税を徴収できる」ってのが推進する一因ではあるのだけど、同様に中堅層、品構想も消費は欠かせないし、絶対額では無く生活全体への負担は大きくなる。これが逆進性。少なくともこれを避ける、できれば累進性のある課税の方が良い。例えるならば指摘しているような、ロールプレイングゲームのレベルアップの仕組み。レベル1から2へは経験値30で済むけれど、2から3へは50かかるし、100から101へは10万も必要、的な。


累進課税がキツ過ぎると、いくら稼いでも手取りが変わらないってことで、労働意欲が失われる。昔の共産圏みたいな話になる。人の欲は尽きぬところが無し。例えば年に300万円売り上げを上げている人も、100億円上げている人も、手取りは250万円で変わりません、残りは全部税金ですって言われたら、後者の人はやる気をなくす。なのでそこそこ、ほとほどな率に調整する必要はある。取られる方は当然極力取られたくないので、常に値を下げろと言ってくるけれど、その意見だけを取り入れるのも問題。

「稼ぐほど税率は上がるけど、それを跳ね返せるほどに稼げばいいんだ」的な発想が容易に出てくるようなレベルでの累進課税の体系。調整は難しいけれど、必要な話ではある。

他方、消費税の後押しの一因にある「資産を持つ人にも税金の支払いがなされるように」ってのは、色々と考える必要がある。金利が低いってのも、その流れの一つなのかな。個人ベースでも一定金額以上の預貯金残高にはマイナス金利を適用するとかいうのもありかもしれないなあ。まぁ、フラッシュアイディアをまとめるところから始めるお話ではあるのだけど。【高齢年金生活夫婦世帯の「貯蓄であと何年不足分をおぎなえるか」を試算してみる(2015年)(最新)」】でも言及してるけど、平均値ではあるけど、貯蓄と消費のバランスが非常にいびつなんだよねえ。

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このページは、不破雷蔵が2016年6月 5日 07:55に書いた記事です。

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