科学者は「100%、絶対に有り得ない」とは言えない。だからといって容易に物事が発生することを意味しない

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滅多に起きないことが生じると、それを経験則として、あるいは悪用する形で、ゼロで無ければ1に違いないという二元論が幅を利かせるようになる。物事を白黒はっきりさせればそれはそれですっきり感があるのだけど、実際のところ世の中そう上手く切り分けられるわけではない。特に科学分野では100%無い、絶対という表現は使いにくい。

例えば宝くじを連番10枚のみ買って1等4億円が10回連続して当たるとか、ホールインワンを18ホール連続して打ち放つとか、実態としてはありえるはずはないのだけど、確率としてはゼロでない以上、科学の視点では「絶対ありえない」とはいえない。そこを逆手に取り「絶対ありえないわけじゃないのだから、ありえるかもしれないのですね」と表現を変え、人々を不安に陥れる事を商売にする人がいる。旨味を覚えてしまった人がいる。

その科学者における「絶対にないとは言い切れない」との表現の代わりに、感覚としてはどれぐらいの割合で有り得るのかと考える際の例として挙げられたのがこれ。......うーん、確かに可能性としてはゼロじゃない。ゼロじゃないけと実質的にはゼロに等しい。でも科学者の場合、これをゼロであるとはいえないのだよな。


これも良い例。言われていることは確かにその通りで、科学的、数理的にはゼロではないのだけど、それを「運」を操作することで必然化してしまっているというお話。運がスペシャル良ければありえることが次々に起きている次第。

語られる内容によってケースバイケースであるけれど、科学的、数理的なお話の場合、このレベルの可能性であっても、語る側は「ありえる」と言及しなければならない。そこから言葉尻をいじられ、ネタにされる可能性は否定できない。

語る方も聞く方も、気を付けねばならないな、というお話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2016年3月13日 08:06に書いた記事です。

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