海水の水柱がアンテナになる、その発想はなかったわ

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技術の中核は、新開発の絶縁ノズル。今回披露されたものは、一見すると金属の箱だが、その内部を見ると、海水を噴出する穴の横に高周波ケーブルを繋ぐ部分があり、その周辺は空洞となる。箱の大きさ(縦+横)が、利用する周波数帯の1/4程度の長さになるよう調整されており、水柱に流れる電波が海水中に放出されないよう、打ち消しあう仕組みになっているという。海水中に電流を流さずに、アンテナ送受信部となる水柱だけに高周波の電流を効率よく流すよう調整し、アンテナ効率が70%に達した。

海水には電気が流れるのでアンテナに出来ないかという発想から体現化した、海水の噴水アンテナとでも呼ぶべきか、とにかく面白い話。コロンブスの卵的発想ともいえるけど、無論色々な問題があるわけで、それをクリアしたのは、やはりプロの技。


現時点ではコスト的な問題があるのだろうけど、見方を変えれば今後さらに技術的な改善が成されてコストを下げることができれば、有益性はさらに高まる。また、コストをある程度無視してでも運用できる環境ならば、利用できる場面は出てくる。


噴水用のモーター稼働による電力が必要なのは、水が吹き出続ける必要があるから。ならば固定してしまえばよい......ということで、氷にしてしまうという発想もある。こちらは単に当方の思いつきなので、実用面で云々ってのではなく、単なるフラッシュアイディア。不可能ではないようだ、ということで。

しかしあの「手のひらピカチュー」を使って電気伝導性の実験をするとは。面白い発想をする人もいるものだ。感心せざるを得ない。

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このページは、不破雷蔵が2016年1月28日 06:35に書いた記事です。

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