なるほどな、「作品に対する敬意が無い」で説明できる色々な事案

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詳細は別のサイトなどでいくらでも解説されているので、それ自身は省くとして。先日発生した同一版元による、半ば海賊版的な書籍の発行という、「お前は何を言ってるんだ」的な事案に際し、著者自身が解説の中で語っていた「作品に対する敬意がなさすぎました」の言葉。これこそが、今件事案だけでなく、昨今のさまざまなコンテンツ周りで発生している問題において、共通要素的な問題を表しているのではないかな、と思った次第。

対象となる原作に対し、敬意を払って尊重した上で取り扱うか。それとも単に材料、素材程度のものとしての認識で、自分で何をやっても構わないとするか。

原作からかけ離れ、監督の自我を前面に押し立てた結果、悪評を受ける映画やドラマの数々。悪質系まとめサイトやバイラルメディア。ネット上のコンテンツを無料素材としか認識しない従来メディア。質の悪化が指摘され、酷評を受ける、あるいはその盗取性が問題視されるこれらには、共通するものとして「原作への敬意が無い」ことに尽きる。

もちろん敬意を払う姿勢を見せ、態度を示し、作成に取り組むことで、原作とは異なるものとなっても、高く評価されるものも数多く登場する。「孤独のグルメ」の実写版が好例。原作そのものの質が良かっただけでなく、その良さを最大限尊重し、その上で新たな世界を生み出した。それは原作のファンにも受け入れられ、さらに新たなファンを生み出していく。

本当に簡単なことではあるのだけど、創り手側の傲慢やスケベ心が、すべてを台無しにしていく。

正しい自然淘汰を繰り返させ、良いもの、正しいものを残していくためには、良いものは良いとはっきり声に出して褒め、それを支える必要があると思う。当然、アレなものはしっかりと指摘する、あるいは「見なかったことにしよう」的な態度をするのも忘れずに。妥協したらそれを「評価された」と間違った判断をして学習し、同じことをより一層深いレベルで繰り返すことになるからね。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月29日 07:44に書いた記事です。

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