なるほど納得、スケジュール管理が下手な人の、その理由

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これは実体験として非常によく分かるお話。特に創作系周りの仕事、単純作業で無い、予想がつきにくい結果をコンスタントに生み出していく必要がある作業では身に染みるお話。例えば四コマ漫画を描く人が、ストック用のネタを積み重ねる目標を設定する際に「今日は気分が良くて頭の回転も順調で3本もつくれた。よし、1週間に20本はできるだろう」っていう感じでスケジューリングをしてしまうと、あっという間に破たんしてしまう。絶好調の時と同じペースで創作作業ができるとは限らないし、何らかのトラブルを起こして一日の作業が全部無駄になることもある。

時間的な管理も同じ。今回は一週間で仕上げられたから、次回以降もずっと一週間単位でできるはず、なんて考えていると、すぐにそれが無理であることを思い知ることになる。

一番無難なのは、ゼロ......では試算のしようがないので、これまでの過去の経歴を思い返し、平均的な値を算出し、そこにいくばくかの保険をかけること。平均すると10日で仕上げられるから、少々余裕を持たせて12日ぐらいで1サイクルと見なしてしまおう、とかね。スランプで一日頭が真っ白になったとしても、これならスケジュールが破たんする事は無い。

ただこの場合、はたから見ると作業効率が悪いように思われるので、あまり良い顔をされない。これが難点。もっともいつなんどきでもベストの状態を維持し続けるのは不可能なのにも違いない。見た目には多少スローリーでも管理がしっかりしているのと、多少スピーディーかもしれないけれど時々破綻するのと、長い目で見てどちらが頼りになるか。隔週連載だけど休載はほとんどないってのと、毎週連載だけどしょっちゅう原稿を落としたりラフや背景が真っ白の作品が掲載されるのと、どちらを雑誌社、そして読者は望むのか。

他方、こんな話もある。


思いっきり要約すると、自分自身でスケジュール管理をすると甘く見積もる=自分の「火事場の底力」的なものを過信してしまい、冷静な判断ができなくなるというもの。夏休みと宿題の関係、コミケ前の描き手の挙動心境、いわゆる「まだ●×日もある」に良く似ているゴホゴホ。

まぁ結局のところ、これらの問題を解決するのには、視覚化、数量化が一番なんだろうなあ、と。自分の力量、これまでの実績を逐次数字化しておき、それを元に現状とキャパシティ、平均的な作業可能量を見極め、その上でリソースを割り振る。

......ってそれができれば苦労はしないし、出来ないからこそ他人にやってもらうってのもあるんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月 7日 07:37に書いた記事です。

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