警官隊から逃げ惑う難民の親子の足を引っかけたり子供にけりを入れたカメラマンが解雇との話

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ハンガリー南部の村ロスケで、セルビアとの国境を越えて押し寄せる難民を撮影していたテレビ局の女性カメラマンが、難民の子供を蹴るなどする場面が放映された。

ニュースを初見した時には何が起きたのか少々理解がし難かったんだけど、色々とキーワードをいじって検索をして見つけた動画で、ああこれは問題になって当然だなという実情が理解できた次第。

別記事でも触れる予定だけど、現状の欧州情勢は移民・難民周りで急激に悪化しているのは間違いなく、下手をすると中長期的な影響に関しては数年前の債務危機以上のリスキーな状況にある。今件の事件も、海外の報道内容をチェックする限りでは、ごく少数の過激な考えを持つ人がたまたまカメラマンとして従事していて行動に走ったのではなく、もやもや感が広範囲に浸透しており、そのもやもやが強い人が行動に出た感は否めない。もちろんその行動の善悪は別として。

中東方面からの移動者を移民とするのか難民と呼ぶのか、政治的・経済的な割り振りとしてはどちらに属するのか、受け入れ先の問題など、色々ともやもやしている部分が、当時地域以外でも伝わってくる。トリガーとなった例の写真も、今では何かと嫌疑がかけられている状態。

元々この問題は以前から生じていたのだけど、昨今の動きは堤防が決壊したような雰囲気を覚える。EU内の思惑も複雑でばらばら。経済的に富んでいる、対応の面でも優遇されると伝わっているドイツに向かう状況だから、今はまだ他国もそれなりに大人しい状況にあるけれど、ドイツのキャパシティを考慮すると、このまま加速化すれば半年持つのかな、という気がする。

今件のような事件が、今回だけで済めばよいのだけど。

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このページは、不破雷蔵が2015年9月10日 06:10に書いた記事です。

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