ネタのリサイクル、「徴兵制」がまた出てくると思ったら火付け役は......

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以前【地方自治体の選挙の際の参考指標、一案】などいくつかの記事で解説したけれど、世の中には格好よく耳に入り、インパクトも大きく、心を揺さぶられるけれど、実体としては中身が無く、あるいは妄言に等しいもので、それを正論として使ったら一種の「ダメな論調フラグ」的なキーワードがある。昔は情報の蓄積が成されることはあまり無いし、やりとりも大したものでは無かったけれど、ネットの時代になるとすぐにその実態が暴露される。一言でなら化けの皮がはがされやすい。要は、手品師のネタが公開されているような状態。

で、先日そのキーワードの一つ、「徴兵制」なるものが出てきたので、またどこかのそれ系サイトなりで語られたのかなあ、と思って精査してみたら、よりによって大型政党の幹部陣がそろってゆさぶり用のツールとして用いていたことが判明した次第。

徴兵制そのものは昔ならともかく現在においては非合理的なものでしかないってのは、何度となく説明した通り。「昔にあったから」っていう説明も、だからなに? でツッコミ返せてしまう。それは「墾田永年私財の法」や「刀狩令」、「入り鉄砲・出女規制」がまた行われるかもしれないって位の内容でしかない。

しかも幹部が同じタイミンクで相次ぎ発言してるってことは、党内で申し合わせて「このキーワードを使おうぜ」的なことをしているものと思われる。政争だから、との意見もあるけれど、有権者の知識レベルをなめてるとらえる事も出来る。


昨年の「米ドル換算すればGDPは上がってた」発言もそうなんだけど、中身的、内容的に語るべきことは山ほどあるはずのに、それをせずに耳触りのよいことを、嘘か誠かを考慮せずに語るってのは、プロモーションの手段の一つとしてはアリかもしれないけれど、それは一過性の効果しかなく、中長期的には「中身の無い人」とのらく印を押されがちなんだよね。そこまで分かっているのなら、いいんだけど。

ただこの辺りって、情報をかみ砕いて多くの人に知らしめるべき、大手メディアもスルーしているどころか相乗りしている感があるからなあ......それを見越しての妄言なのかもしれない。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年6月22日 05:54に書いた記事です。

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