お薬手帳のあれこれ、必要性の有無を考える

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医療関連の出費に絡んで、高齢者がお薬を取得しまくりってダブってしまう、医療費がかさむ問題点が論議されている中で、ダブったり過度な取得をしないようにとお薬手帳に注目が再び集まっている。なんか数か月前に面倒だデジタル化せよなどと「それとも何かの利権か?」的な話として触れた気がするけれど。世の中における「無駄だ」との指摘の少なからずは、その指摘対象の創生過程や存在理由をしっかりと精査していないだけだったりするんだけどね。

で、具体的ツイートや語った当事者の指摘は避けるけれど、自称医療ジャーナリストな方がお薬手帳に関して色々と間違った話を語っている。自ら語るだけなら言論の自由もあるし問題はないのだけど、中途半端に影響力があるのでメディアを通じてその間違いが正しいものとして周知され、少なからぬ人がその間違った認識を信じてしまい、正しいものが非難されたり悪影響を受けるのだから始末が悪い。


指摘されている対象の人物は、本当にお薬手帳そのものを使ったことが無い、あるいは使っていても忘れている可能性がある。いや、もしかすると使っていて知っていて、その上で理解が出来ていないのかも(最後のパターンが一番始末が悪い)。

お薬手帳を使ったことがある人なら分かると思うけど、あれって自分の医療状況を第三者に知らせる間接的ツールになるから非常に便利ではあるし、医療機関と薬局の間にはデータでちゃんと連動していて、手帳に記述されているのは控え的なデータに過ぎないんだよね。

当方の場合は処方せんと一緒にお薬手帳を薬局に渡して、調合してもらい、お薬手帳と薬そのものを渡してもらう形。お薬手帳にはその時に処方してもらった薬の一覧などがプリントした紙が新たに貼りつけられている。手帳の内容はあくまでも、薬を受け取った本人のための覚え書き。健康保険証と同じよ? 要は。保険証が無くなっても(カードの再発行の手続きは必要だけど)保険契約が無効になったわけじゃないでしょ?


紙の良さ、デジタル媒体の良さ、どちらも色々あるけれど、あくまでもツールが増えただけであり、より良いモノを採用すればよいまでの話であって。デジタルシフトが義務化されているわけじゃない......ってこの辺りはスマホと従来型携帯電話の話にもつながるな。特に指摘されてハッとしたのは、「個人持ちのスマホやタブレットを他人に見せるのか」って話。名刺交換のように、赤外線通信なりでデータを転送するってことも将来は可能になりそうだけど、今はまだそこまで行っていない。

そしてなによりも「紙の手帳で十分用が足りるから」ってのが重要。予備としてデジタル「も」使える、保険的に利用できるってのなら話は別だけどね。例えば保険証をデジタルデータ化してコピーしておいて、何かあった時&たまたま保険証を持ち合わせていない時に、スマホのデータを使えるようにしておくとか。

それはともかく。お薬手帳に関しては、上記にある某氏の非難はまったくの的外れでしかない、ってことは確かな話には違いない、と。4マス側も知名度がありそうで使いやすい対象だからといって、確からしさの点で疑問符をバルカンファランクス並に呈せざるを得ない対象を「権威」として使っていると、媒体自身の権威を削り取るだけだと思うのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2015年5月26日 07:50に書いた記事です。

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