それが有料であろうと無料であろうと、あらゆるコンテンツは予算によって維持されている

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先日の【ライター稼業のギャラが安くなっているという話】に絡んだ話。インターネット系のビジネスは、いわゆる無料ビジネス的なものが浸透していることもあり、そこで歯車のかみ合わせに問題が生じたのか、「無料で提供されているものは無料で作成されている、空から降ってくる」的な発想を明確に、あるいは深層心理に刻んでいる人が少なくない。少し前に流行った「お刺身はそのままの姿で海を泳いでいる」「お米は工場の巨大な機械から自動生成される」「野菜はカット野菜の姿のままで木に成っている」的なネタだが事実だか分からないような、第一次産業の実態を知らない子供達の話を、21世紀版としてアレンジしたような感じ。

コンテンツはたとえ自動生成されているものですら、何らかの工程が生じる。そしてその工程にはコストがかかる。空から降ってくるわけでは無い。そこには誰かの手が加わっている。仕組みの維持も必要となる。そして財源は多種多様。大まかな範囲でお金の勘定をしているので、この部分は無料だけど、連なる別の部分で回収するとかってのは良くある話(プリンターの本体とインクリボンとかね)。

情報要素の大きいコンテンツは、基本的には書籍やDVDなどの物理媒体のメディアの売上となる。まぁ将来的には別ルートでの売上を柱に出来ればいいのだろうし、メディアを巧みに使いこなし、しかも運が良く波に乗れた人はネット界隈の売上で十分コンテンツを回せる余力を得られているけれど。

要は売上、お金ってのは、作り手側にとってのエネルギーに他ならないからね。エネルギーが充填されなければガス欠となる。だから間接的には売上になるような行動をするのは、投資行動でもある......ってのは繰り返して説明した通り。


ただ、消費者にしても、制作現場にしても、支払い対価は少ない方が良い。自分の懐は痛まないし、成果にもなる。それだけコスパの良いコンテンツを入手できたわけだから。だから深い考えが出来ないと、すさまじい値切りをしたり、上記のように何か別の特典っぽいのをちらつかせて、無料で相応のコンテンツをゲットしようとの動きも出てくる。

特にフリー系のクリエイターは、名前を売るために買いたたかれても仕方がないと思いがちだけど、そしてこれは何度となく繰り返している話ではあるけれど、買いたたきをされてしまうと、「その程度の作り手」との認識しかされなくなる。腕があればいつかはちゃんと評価してくれるさ、と思うかもしれないけれど、そのような技能を持つ買い手なら、それが企業側でも消費者側でも、当初から相応の対価を支払っている。「最初はタダでもいいな」とクリエイターを認識した時点で、創作物への物差しがその程度しかないことを表している。

特に「自分のことをちゃんと「人間」として見てくれる相手としか仕事をしちゃいけない」ってのは大切よ、ホント。ダメな場合はとことんダメだから。企業単位の場合もあるし、担当当事者の場合もあるけれど。


支払い対価周りとは幾分話が外れるかもしれないけれど、対価による評価もあわせ、相手に「もう一度仕事をしたい」と思わせる姿勢、態度ってのは大切だよね。これ、商品とかサービスとかウェブ構築でも同じ。もう一度買いたい、もう一度使いたい、もう一度閲覧したい。要はリピーターになりたいと思わせるか、思えるか。

まぁ、上記で挙げたような「タダでコンテンツゲットだぜ」的な考えを持つサイドでは、そもそも使い捨てでクリエイター側を使うことを想っているんだろうから、「もう一度」なんてのはさほど思っていないだろうし、相手にそう思わせるような姿勢は示す必要は無いと考えているのかもしれないけれどね。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年5月14日 13:52に書いた記事です。

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