だから国債発行額は「国の借金」ではなく「政府の借金」と説明すべきだと何度以下略

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財務省は8日、2014年度末の「国の借金」が前年度末より約28兆円増えて1053兆3572億円となったと発表した。(中略)国民1人当たりの借金は約830万円となる。 

本家サイトでは【日本の国債の保有者内訳をグラフ化してみる】などで大よそ四半期毎に日銀の発表を追いかけている、日本の国債に絡んだ話。今件では財務省の最新情報として2015年3月末時点における国債や借入金、政府短期証券などの残高が発表されたのを受け報じられた......のだけど。また相変わらず「国の借金」とか「国民一人当たり」という表現を使っている。

「分かりやすい」と「正しい」は別物なんだけどね。

以下、当方がコメントした内容。400文字制限があったりリンクが張れないのでややいびつな形になってるけど。

今件データは財務省公式サイトの本日付「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(平成27年3月末現在)」で確認ができます。国債関連の記事では繰り返し指摘している件ですが、資料では「国の借金」との表現は使われておりません。国債と借入金、政府短期証券の合計値です。


「国」との表現では日本国全体、国家組織や所属企業、民間人すべてに至るまでとの誤解が生じますが、今件額面は日本国政府による借入金となります。国民一人当たりの借金云々との表現は多分にミスリードを招くため、使用はお勧めできません。


またそのうち約9割(2014年末時点で)は国内で取得されているため、日本国政府は1053兆円の貸出をし(債務)、そのうち900兆円超は国内の財産となっています(債権)。今件ならば「政府の借金は1053兆円」「その借金の900兆円強の金主は日本国民や企業」と認識すれば良いでしょう。


本家サイトの国債周りでは政府短期証券までは精査していないのでやや比率は異なるけれど、大よそ9割以上は国内消費されている。そしてこれらの額は国全体......政府機関や国民、企業まで含めた上での全体としての日本国の負債ではなく、政府機関としての負債。そしてその9割以上が国内消費ってことは、むしろ国民一人あたりの借金ではなく債権として見るべきもの(9掛けする必要はあるけど)。

加えて。日銀が買い取った分の国債(一部勘違いしている人がいるけど、9割強の国内消費を全部日銀が買い取ってるわけではない)に関しては、利益が出た場合、つまり利息分のほとんどは、国庫として返納される。要は国の収入になる。なんだかマネーロンダリングみたいな怪しげな雰囲気だけど。これは「国が中央銀行に対して、銀行券を独占的に発行する権利を与えていることにより、通貨発行益が生じるから」。

恐らくは週末から週明けにかけて、この類の話がまたぞろ出てくる可能性があるので、あらためて覚え書きも兼ねて。

            

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このページは、不破雷蔵が2015年5月 9日 07:43に書いた記事です。

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