便利さと危うさのはざまで...アマゾンKindleに起きた「配信停止」という話

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公的な発表は一切なく、さらにそのような内部的取り決めは内規に属するものとなり語る事自身がマイナスになるとの判断は容易に出来るので(検索エンジンにおける検索評価の指標みたいなもの)、恐らくは社外秘ですの一言で済んでしまうこともあり、外部からの実情のみで精査するしかないのだけど。アマゾンKindleで購入したコンテンツが、アマゾンで配信停止をされたことにより、読めなくなるとの状況が複数事例で発生している。配信が停止となり読めないことが確定した場合、トゥギャッターのまとめにある通り、返金手続きをすれば返金してもらえるようだけど、現在の電子書籍の仕組みの多くが、紙媒体の本の購入とは別物であることを、購入しているものは電子化された本そのものでは無いことを、改めて思い知らされる話。

紙の本は購入=媒体自身の取得+閲読権。自分で喪失してしまう、劣化させるリスクはあるけれど、第三者の手による喪失はまず無い(他人に奪われる、破られるってことはあるけど)。一方で電子書籍の場合は閲読権のみ。しかもその権利は自由に配信側が打ち切りを決定できる。要は図書館の入館+特定場所の利用権利でしかなく、いつ何時でも図書館側が制御可能。

以前に生じた、電子書籍の運用側がコケて読み手の権利が吹き飛んだ事例に加えて、この類の話が出てくると、電子書籍について色々ともやもや感を覚えさせられる。雑誌、週刊誌、写真紙、さらには新聞のように一過性に近いコンテンツならともかく、資料的なものや単行本的なものでは、電子書籍による調達は不安を覚えても仕方がない。


指摘の通り電子化のみが悪い悪くないって話では無い。電子化の際の仕組みで、不条理な事案が容易に発生し、それが体現化されたことに、改めて不安を覚える次第。

集約化は効率化を促すけれど、同時に権限の集中と独善化をも意味する。それが正当な方向に進んでいるうちはいいけれど、制限の無い力は聖者の別なく暴走するのは世の常ではあるし、検索エンジンのグーグルが「Don't be evil」を捨て去ったあたりから状況がおかしくなったのも良く知られた話。定義が明確でない、プロジェクトの邪魔になる云々という理屈では無く、常に自らの行為を見つめ直し、ただし、世の中に顔見世できるものを提供していくという基本的な筋道でしかないのに。

恐らく今件に関して明確・公的な声明、解説は無いだろう。また指摘の通り、電子書籍がKindleだけに限った話ではないので、配信停止となったからといって、人類が滅亡するような話でもない。ただし明確な見解の発表、ガイドラインによりなされた判断であるとの説明が無い限り、今後も同じような状況が発生する可能性はゼロとはいえないし、電子書籍そのもの......というか現状の仕組みに関するリスクについて検証する必要が生じていることにも違いない。

検閲と出版社・流通レベルでの自己取扱い是非の判断の違い。規模が大きくなれば、大した違いは無くなってくるんだよね。

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このページは、不破雷蔵が2015年5月28日 07:39に書いた記事です。

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