「HP」の解釈との資料から思う、ゲームの攻略解説本と利用端末の変化

| コメント(0)


絵を見た時に、第一印象としてベニー松山先生のウィズ小説などのイラストを担当した高橋政輝先生の初期の絵っぽいよなあ......と思って確認したところ、その後に掲載した本人がその通りの内容を言及していて、ああ、これは懐かしいな、と思った件。最初の画像だけ浸透したせいで、このヒットポイント(HP)の解釈に関する賛否両論が挙がったんだけど、特定のゲームにおける世界観の話なので、ファンタジー系の戦闘全てに当てはまるわけではないので。

資料が断片的な形で発見されて多様な解釈をされてしまうってのは、こんな短期間でも発生しうるのだから、それこそ数百年前の遺跡とかなら、多様な判断がされても仕方がないなあという感じがする。

当方は一時期ゲームそのものだけでなく、関連の攻略本や解説本を資料として収集していた時期があり、それがいまだにほとんど廃棄せずに残っている。電子書籍が浸透するこの世の中で、どれほど価値はあるのかと思うのだけど、まぁここまでキープした以上、いまさら捨てるわけにもという感じ。半ば惰性。ただ、これらの解説本が多分に古書扱いとなっているのは感慨深いものがある。


当方が資料として集めたのは古典的ロープレとかシミュレーションゲームが中心だったので、糸井氏の本はあまりチェックをしていない。けれど著名な本であったという話は見聞きしたことがある。読み物としての価値も結構あったので、今はともかく当時は攻略本界隈も結構活性化してたんだろうな。

昔は低機能でゲームに情報が盛り込みないから、解説本で補完する必要があった。グラフィックの面でも表示が(今と比べると)チャチなので、設定資料集などで脳内イメージを肉付けした。で、パソコン版や据え置き器版において、どーんと機能が向上すると全部表示できるようになり、解説本は薄くていいやとなる。ところがスマートフォンのゲームではパソコンのように情報盛りこめないからネットや解説本で補完+リアルで堪能ってパターンとなりやすい。こんな図式を作り上げると、結構興味深い流れなんだなと認識できる。

無論ブラウザ系ゲームは多分に、深い解説そのものを必要としないことが多いし、「艦これ」のようにあえて設定などや世界観をゲーム外に求めるようにして(しかも多分にリアルと連動させて)、それをゲームそのものの盛り上げに使う手法もある。

ただ、スマホのゲーム攻略で攻略本を購入するってのはあまり馴染みが無い。本を買うようなタイプのゲーム自身がさほど出ていないのと、タイムラグが大きすぎてスマホ系のゲームの攻略・解説は紙媒体では向いていない。やはりウェブなり動画なりが良く使われている。


やはりこの類の解説も多分に含めた、読み物としても楽しめるゲーム関連本ってのは、古書のままで終わってしまって、スマホゲームの浸透では新たなブーム・需要喚起にはならないのかなあ、と思うと悲しくもある。


......まぁ趣味趣向の同人誌レベルならともかく、商業誌となると色々と大人の事情も絡んでくるので、そこまで考えると納得せざるを得ないのだけどね(笑)

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年4月13日 07:15に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「ラノベ購読層の年齢が上がってきたので提唱したいテーマ、それって......」です。

次の記事は「「嫌いなマヨネーズの山盛りでパワハラ」に見る、大手新聞のタブロイド紙化」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30