締切は相手との契約だから厳守。しかもその相手は目の前にいる人だけでない

| コメント(0)


最後に当人自身が語っている通り、以前似たような話を取り上げた記憶もあるのだけれど、いわゆる締切のお話。相手との間で交わす、様々な約束事の条件の一つ。契約事項みたいなもの。「時間」「内容」「完成品」を提示され、それを守ることで「対価」が支払われる。「時間」は指定されないことも多いけれど、常識の範囲を超えれば事実上契約を破ったに等しい判断をされることもある。

時間、つまり締切は、契約・約束の上での重要な要素に他ならない。約束をする時には商品以外に時間も含めて考慮されているから。クリスマスプレゼントに考えていた商品を注文したら、届いたのは正月過ぎだったらどうする? みたいな例を挙げれば分かるはず。


さらに言えば締切は他の要素同様、関係する多人数の人にも影響を与える。約束の内容は一対一で完結するものではないから、必ず連鎖が生じる。玉突き事故的な、ところてん的な、バタフライ現象のような事が起きる。一人の締切破りが多数の人にマイナスの影響を与える可能性は高い......のだけど、締め切り破りの常習犯的な人は、この辺りの感覚が多分に麻痺をしていることが多い。「自分が締め切りを守らなくたって、困るのは自分だけでしょ? せいぜい約束の相手? みたいな」という感じ。

無論不可抗力で締切が守れない、守れなくなる場合もありうる。その時にも極力事前に連絡をする、対応策を講じ、相手をはじめとする関係方面に影響を与えないようにする。単に自分が怠けたいから、ちょっと遊びほうけていたのでという勝手な理由で締め切りを破り、さらにそれを相手などに伝えない行為を平気で繰り返すのは、集団生活、社会生活をする上で、何か欠けていると判断されても仕方がない。


とはいえ、その類の人は集団の中には必ず一人や二人はいるもの。大よそは自然淘汰されるのだけど、その過程で周囲が迷惑を受けるのではたまったものではない。管理側ではそれを見越して、このように保険的な締め切りを多段に設けることもある。これは作り手側も同様で、締切交渉時にリスクを考慮して出来る限り長めの締切設定を行い、余裕を持って作業を行う。

以前触れた話ではあるけれど、行う前から100%の力を出すことを前提に計画を立てると、大抵どこかでひずみが生じてしまうことになる。イレギュラーな状況はいつなんどきでも生じ得るからね。

ともあれ。守る側も守らせる側も、締め切りはとても大切。代金や品質と同じレベルで重要な契約条項であることを、改めて認識しなきゃ。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年3月21日 06:44に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「セブンで「そのまんま!かつ丼」おむすびなるものが一部地域で先行発売しているとの話」です。

次の記事は「「庶民感覚」はステキな無敵カード、でもちょっと待って、それって正しいの?」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30