恐らく実態の全ぼうは分からないだろう、でもそれは仕方ないよなあという「声かけ事案」

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話のトリガーとなったのは某所での、いわゆる「子供への声かけ事案」問題に絡み、大人の親切心も子供に通用しなくなった、リスク高いものとなってしまった、逆にそれこそがリスクを底上げさせている状況を創っているのではないかというもの。今サイトでも一度取り上げた記憶があるけれど、その時には結構具体的な事象内容が書かれていて「ああ、これは仕方ないよな」的なモノであったのと同時に、現地に住まう人たちからその実例を聞いて、噂話ではないのだなということを知った次第ではあるのだけれど。

地域によってはリスクの極小化を推し量る、そして対応の単純化を図るために「とにかく挨拶するな、無視をしろ」という様式が通例となっているところもあるようだ。その一方、世間一般に伝えられている「声掛け事案」が、その伝えられている内容そのものが実態とは異なる......厳密には簡略化・一部のみが伝えられている可能性も多分にある。その必要性や理由も合わせ、これは良くわかる。情報は全面完全公開をすることばかりが最善の手立て、というわけではない。


これは多分にある特定のジャンルに属する犯罪について、その内容を公知周知させることが良いのか否かという問題にもつながる話ではある。さらに被害者、というか対象者自身が子供で、その事案がどのように問題なのか自身を理解していない可能性もある。細心の注意を払い、対象者を保護する必要性があるわけで、そのためには事案をぼかさねばならないというのは理解が出来る。

......とここまで書いて思い当たったのが、電車内でのアナウンス。いわゆる隠語というもの。線路内に人が立ち入った云々、車両点検云々ってのは、本当に立ち入った場合や車両点検の場合もあるだろうけれど、他の事案でも使われうるという話。いや、本当に線路内に立ち入る事案って結構あるので、ケースバイケースなのだけれど。

声掛け事案的なものを詳細に解説することの弊害は理解できる。他方、親切心で声をかけた大人までが不審者扱いされるのは問題がある(防犯面で)。ところが本当の不審者も親切心で声をかける大人と同じようにアプローチをしてくることは多分にありえる。だからリスク最小化のためのシンプルな解決法は「とにかく大人に近づくな、逃げろ」ということになってしまう。だけれどこれは変な話に違いない。

何か良い解決法は無いものか。まぁ、事案の詳細公開は便益よりデメリットの方が大きいから、ぼかして表記するってのが良いのだろうけれど。

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このページは、不破雷蔵が2015年3月19日 07:58に書いた記事です。

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