サービスもまた商品。形が見えなくとも

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物流もサービスの一つで物理的な商品を創生するわけではないけれど、社会を構築し営み続けるのには欠かせない存在。人間ならば血流に該当する部分。で、それに関するクローズアップ現代の特集で、多分にデレフ的な考え方の下で現状打開を図ろうとしている主旨が見えてくる。構造的にはすき家の人材問題とほぼ同じ。ワタミも近いかな(もっともワタミの場合は人材云々ってのは一要素でしかないのだけど)。

需給の問題では、提供する商品(物理的物品だけでなくサービスも含む)と、それと引き換えにされる対価との間のバランス感覚が問題になる。10人が1つのまんじゅうを求めるのなら、価格はオークション的な形でどんどん吊り上げられるし、10個のまんじゅうを1人向けに提供される場が出てくれば(その人は1つしか食べない)、それぞれのまんじゅうの売主は価格を下げてどうにか自分のまんじゅうを買ってもらうようにする。価格以外にもプラスαで価値を高めるかもしれない。その需給バランスが肝要なのだよね。無論昨今の人材不足には、人材そのものが居ない、マッチングが難しいという問題もある。

今件は特に、目に見えないサービスであることから、金銭的なやりくりの面で軽視されているってのが問題。


世の中には成果主義で対価が支払われる場合と、投入されたリソースで対価が算出される場合がある。どちらか一方では無く、状況に応じて按分される形となるのがほとんどだけれど、その際に投入リソースがないがしろにされることは多い。とりわけ形が見えない部分は、ね。このあたりは以前本家サイトで挙げた【自分の目の前にあるものがすべてではないことを知る】にもある通りで、目の前の物品が物品として出来上がるまでに、どのようなプロセスを必要としたのかを理解できていれば、さほど難しい話ではなく、手間や時間を労したサービスの大切さが分かるはずなのだけど。

そして時間や手間をかけた部分のお金がしぶられるってのは、短期的には支払い側が得をしたように見えるけど、中長期的には皆が皆、損をすることへとつながるのだな。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月17日 07:11に書いた記事です。

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