防災訓練中に陸自の仮設橋車両が水没した件でヤジを入れる正当性を考える

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陸自車両が防災訓練準備中に水没 「災害時役立つのか」、飯塚市・遠賀川 #西日本新聞 http://t.co/rd4q99Kwgd つまり何もかもお膳立てしてあげないと、自衛隊はまともに活動できないってわけだ。緊急時にはそんな好条件揃うわけないのにね。

— hiro.ezk (@hiroezk) 2014, 8月 30
飯塚市立岩の遠賀川河川敷で、31日の市総合防災訓練へ向けて仮設の橋を架ける準備をしていた陸上自衛隊湯布院駐屯地(大分県由布市)の大型車両の後部が川に落ち、陸自が29日、引き上げ作業にあたった。川に落ちたのは仮設橋の脚が倒れたため。訓練は災害で壊れた橋の代わりに仮設橋を架ける想定だっただけに、市民からは「緊急時に役立つのか」と不安の声が出ている。


先日目にしたニュースの中で少々気になるタイトルの付け方がされていたので、どうしようかなあと思っていたのだけど、想定しうるツッコミが確認できたので、良い機会だから。不安の声が上がるのは致し方ないけど、この類の指摘ってのはやや的を外している。


そもそも論として「訓練」とは何ぞや、ということを考え直すと、失敗の類は想定しうる範囲のものであるし、むしろ実践において生じ得るリスクに対する対応を抽出模索するという点では、失敗の事例が出ることの方が望ましい。意図的にではなく、ね。実践と同じように行動して生じた失敗に対し、実践の場合なら起きうる損失を発生させることなく検証ができるのだから。訓練とは成功事例の積み重ねによる、慣れを習得するのと共に、失敗の可能性を検証する実証実験をも意味するのだな。


つまりはそういうこと。試験勉強や運動などの大会前の練習と同じと考えれば良い。目の前で失敗を見せられて、不安の声が出るのは仕方ないけれど、それに便乗する形で罵倒をしたり揶揄をするのは、訓練の意味そのものを理解していないとして、逆にツッコミを受けても仕方がないんじゃないかな。

......これがさらに一歩進むと、指摘している通り、実地運用で上手くいっても訓練のことを繰り返し持ち出して来るという、オスプレイ方式になるわけだ。確率論的にオスプレイだって完全に安全とはいえないから(そんなものは世の中には無い)、国内でもリスクが体現化されるだろうし、その時には大いに騒ぎ立て、訓練時や試験運用時の話を持ち出してくるんだろうな、という預言師モード系ふわりん。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月 1日 07:50に書いた記事です。

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