与謝野氏が「国の財政とは家計と同じなんです」と主張したとの話

| コメント(0)


国家財政をシンプルにイメージする際に使われる手法の一つが、一番身近にあるお金周りの構造ともいえる「家計」と同一化する例え方。ただし「分かりやすいと正しいは別物」の話にもある通り、単純に同じ云々としてしまうと大きなミスをしでかしてしまう。少なくとも国家財政と家計を同一視してイメージする場合、前提条件として周囲環境や内部設定を明確化しておかなきゃならない。それが出来ないと、指摘にある通り、そしてイコールと主張した人も主軸においている、借金の部分で大きな間違いをしでかしてしまう。


国債周りの話に限っても、先日デフォルト(債務不履行)をかましたアルゼンチンのように、対外的な借金の場合は首根っこつかまれるのがオチだけど、国内に貸しているのが大部分の場合には、それほど大きな危機感は無い。もちろん借金には違いないので、自覚はしておく必要がある。この辺は住宅ローンも同じかな。住宅ローンの分だけ返済の負担は増えるけど、その分手持ちの住宅の資産が手に入るので、世帯全体の資産総量には大きな変化は無い(利息やら利用による価値減退はもちろんある。でもその分、居住することによる便益は得られる。ローンを完済すれば賃貸料金・ローン支払いによる負担ともおさらば)。

与謝野馨氏って財務大臣を務めたこともあるし、その他にも金融関連にはそれなりに経歴を持っているはずなんだけどねえ......理解していないのか、理解した上で「自分の主張のためには多少の詭弁やウソは許される」という考え方なのか。いずれにしても情けない感はある。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2014年9月 1日 06:15に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「歳とってからの近所づきあい、一戸建てと共同住宅で違いは出るのかな」です。

次の記事は「卑劣な自称バイラルメディアのリンクをツイートしようとすると警告するサービスを創るとかいう話」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30