ウェブサービスの「機能向上」の大部分は利用者にはマイナスである法則

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企業規模が小さな時には真摯な態度で顧客サービスを追求するけれど、ある程度以上の規模になるとゴーイングコンサーン(企業は永続的に運営され続けねばならない)の原則に基づいて企業の体制保全が優先されるため、利用客には背を向けた行動をしがちとなる。先日のツイッターでのお気に入りマークの仕様変更や、Facebookのタイムラインの話、そして検索エンジンの動物アップデート、アマゾンのアソシエイツプログラムの利率改定など、例を挙げればきりは無いけど、大義名分としては「利用する人たちの便宜を図るため」とある......けれど、その実態は大部分が真の目的は別のところにあったりする。

表現としては3/4から4/5としたけど、これはあくまでも目算。全部、と表現しても良かったかもしれないし、実際には半分程度に収まっているかもしれない。ただ体感的には企業規模が大きくなるほど、この比率は上がってくる。


指摘にもある通り、特にソーシャルメディア系のサービスではその動きが著しい。コンテンツの創生という柱の部分が薄い(データのやり取りが事業のメインだからね)だけに、そのあたりの動きも顕著なものとなりがち。「仕方ないなあ」と利用者が我慢しているうちはいいけれど、「いやなら使うな」とあまりにも横柄な態度を繰り返していると、ある臨界点を突破した途端に、あるいは何か代替手段的なものが登場すると、あっという間に状況は転落しかねない。

例えるなら恋愛と結婚のようなもの。恋愛関係なら破局のハードルは低く、何かちょっとしたきっかけで「バイバイ」となりかねない。でも結婚に至れば社会的風習や周囲との絡み、契約などさまざまな要素によってハードルがグンと跳ね上がり、我慢の容量も大きくなる。ただし、一度そのハードルを越えてしまうと後は一直線という感じ。低い堤防とダムの違いという感じかな。あるいは棒倒し。

その「調子に乗る行動」をいさめるための仕組みってのが、各企業にはあるはず、なんだけどねえ......例えば某社の「Don't be evil」という教訓とか、さ。

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このページは、不破雷蔵が2014年8月23日 07:21に書いた記事です。

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