東京2020オリンピックを「老朽インフラ更新」の大義名分にしてしまおう

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【第3回長期展望委員会・配付資料(国土交通省)】


↑ 国土基盤ストックの維持管理・更新費動向


上記グラフは資料4の図表から。経年による技術革新でのコストダウン、資源価格の上昇に伴うコストアップがどこまで反映されているか疑問視する面もあるけど、「2011年以降においては新設費は無し」「耐用年数を迎えた構造物を同一機能で更新する」という前提で試算した場合、全国の国土基盤ストック(ざっくばらんにいえばインフラね)の費用はボンガボンガと跳ね上がる。

特に高度成長期に新設されたインフラがそろそろ耐久年度に達している事例が増えているので、更新が必要となる(【道路や橋は「予防補修で長持ちさせる」が6割、「補修よりも作り直し」が2割強】にもある通り、補修工事で長持ちさせた方が良いという意見もあるけど、それにも限界があるし、総予算で考えれば更新した方が安上がりで安全度もアップする事例も多くなる。古いエアコンや冷蔵庫の買い替えと同じだね)。

で、先程決定した2020年の東京におけるオリンピック・パラリンピックに合わせ、当然東京やその周辺の交通網をはじめとした各種インフラの整備機運が高まるわけだけど。せっかくだからこれに合わせて、かねてから問題視されている老朽インフラの更新をやってしまおうというお話。東京を主軸にする考えで、震災復興のスピードアップも期待できる......というか、それすらも兼ね合わせてしまうという考えも良いかもしれない。

どの道、「リケンガー」という方々は山ほど出てくるだろうし、土木業を軽視したり蔑む人も少なからずいるので、反発も出てくるだろう。でも機会をとらえてその効用を最大限に活用するってのは、決して悪い話では無い。せっかくだから21世紀の日本の道筋を切り開くのに、今回のオリンピック招致を最大限利用させてもらうというのが、ポジティブな考えじゃないかな。

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このページは、不破雷蔵が2013年9月 8日 06:40に書いた記事です。

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