光学迷彩技術を自動車事故軽減に使う方法

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慶應義塾大学の研究グループは、自動車の後部座席を透明に見せるシステムを開発しました。

これは、稲見昌彦教授が開発した、再帰性反射材を用いた光学迷彩の技術を自動車に適用したもので、ドライバーからの1視点分が透けて見えるように最適化されています。

"我々のシステムの一番の特徴は、アラウンドビューとは違い、自分の目で本当に見えるかのように透けて見えるということです。例えばモニターに映すタイプは、自分の車の位置や障害物が分かりますが、これは振り返ると実際の物があるべき位置に見え、奥行き感が出せるというのがポイントです。"

このシステムは、リアカメラからの映像をハーフミラーを使ってバックシートに投影しています。映像は実寸大で視認できるようにコンピュータで適切に処理されているため、スクリーン部分があたかも透けているようにドライバーに感じさせることができます。

"そのスクリーンが再帰性反射材という特殊な材料でできています。光学的におもしろい特徴を持っていて、光が入って来た方向に光を返すという特徴があります。車への応用を考えた場合、こういう暗い会場ではなくて日中の明るい場所でもくっきりはっきり見えるというアドバンテージがあります。"

現在は後部座席の透明化にとどまっていますが、最終的には車内の360度全てを透明化し、死角をゼロにすることを目指しています。


後部に設けたカメラがとらえる映像を投影させ、あたかも直に見ているかのようにするという、光学迷彩の仕組みを利用したもの。距離感が失われるかも、というリスクはあるけれど、考え方・発想としては大変興味深い。安価に実装できるオプション化とかできたら素敵だな。

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このページは、不破雷蔵が2013年1月 1日 06:50に書いた記事です。

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