サマータイムとその弊害と

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【サマータイム -健康に与える影響-】

↑ サマータイム
↑ サマータイム


●【Q】サマータイム、やってみればいいじゃないですか。
Changeですよ。Yes, we can.ですよ。


【A】このような趣旨の発言をよく耳にします。確かに何もせずに批判ばかりしている姿勢は、今の時代では非難されがちです。しかし、ことサマータイムについては、その健康に与える悪影響がさまざまな報告から明らかになっています。睡眠不足をもたらし、心筋梗塞の発症が増加し、あらゆる事故のリスクが高まるのです。

睡眠不足は肥満をもたらすほか、心疾患、脳血管疾患、糖尿病等さまざまな生活習慣病発症のリスクを高め、さらには心の問題にまで悪影響をおよぼすことが知られています(図7)。
「Changeですよ。Yes, we can.ですよ」はむしろ今サマータイムを実施している国に対して、廃止する方向に一歩進める際の励ましとしていただきたいと思います。


一部企業などでは独自に採用しているサマータイム。これについて昨年の電力需給周りから「公的に導入しよう」という動きがあり、「意味ないから、というより弊害多いから止めときなはれ」という反対論も数多く挙がっている(【節電対策としてのサマータイム制度に日本公開天文台協会など、反対を表明】とかね)。

その辺の話がまた再燃してきたのかな、という感はあるけど、先日日本睡眠学会があらためて「サマータイム -健康に与える影響-」というパンフレットを作成して無料公開を始めている。科学的な検証や過去の事例など、そしてよくある質疑応答などもあわせ、良くまとめられている優等生的な逸品。

特に質疑応答の部分では、上の引用文をはじめ、サマータイム導入推進的な立場からよく見受けられる「とにかくやってみりゃいいじゃん」的なノリに対する警鐘がじわじわ感じられる。

多いのよね、最近。「自分は間違っていない"はずだから"反対するのは悪い奴ら。結果として何があっても、自分は正しいから、どのような事態でも今よりはより良い状況のはず」とか。「はず」が支配されていて、それを裏付けるものが何もない、あっても正当性に乏しいモノだという。サマータイム周りもしかり、かな。

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このページは、不破雷蔵が2012年7月29日 07:55に書いた記事です。

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