日経新聞が自社内部のごたごたを描いた雑誌の広告を拒否、との話

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【日本経済新聞社による雑誌広告掲載拒否についての抗議声明】

↑ 日経新聞
↑ 日経新聞


日本経済新聞は、『週刊文春』7月19日号(7月11日発売)の新聞広告について、その掲載を拒否しました。同誌は当該号において、「日経新聞社長と美人デスクのただならぬ関係」と題する記事を掲載しましたが、日本経済新聞は、同誌当該号の新聞広告すべての掲載を拒むという、言論機関としては異例ともいえる措置をとりました。これにより、同紙読者は当該記事以外の記事の広告を見る機会まで奪われる結果となりました。雑誌の新聞広告すべての掲載を拒否するという行為は、その新聞読者が、多くの情報にアクセスする機会を失わせ、「知る権利」を一方的に奪うこととなり、民主主義の根幹となる言論・表現の自由を社会の公器を標榜する大新聞が自ら否定するものです。

雑誌が、社会に大きな影響力を持つ巨大メディアである新聞社の内幕を記事化するなどした結果、新聞広告掲載を巡って紛争が生じたことは過去にも少なからずありました。『週刊現代』は、2003年2月に日本経済新聞社社長人事をめぐる記事を掲載したところ、当該記事に関する新聞広告の一部を黒く塗り潰して判読不能にされ、それ以降9年間に渡り、広告掲載を拒否されたままの状態が続いています。また、『週刊新潮』においては、当該号の広告全体を拒否されたケースが、過去10年で、朝日新聞において6件、毎日新聞において1件、発生しています。雑誌の新聞広告の一部を黒く塗り潰すなどして判読不能にすること自体、我々雑誌の編集・販売・流通・宣伝などにたずさわる者にとっては、異なるメディアの情報を遮断する不当な措置であることは言うまでもありません。

今回の掲載拒否のような事例が常態化すれば、多くの読者が知る機会を奪われることになります。我々雑誌にたずさわる者も、同様に自らを律するべきであると自戒しつつ、日本経済新聞社の強硬措置に強く抗議し、再びこうした事態を引き起こさないよう求めます。


まぁ日経側からすれば「広告を載せるのも載せないのもうちらの判断だから、別にいいじゃん」と、雑誌協会側の主張するような「メディアとしての公的責務」云々ってのは鼻にもかけてないんじゃないかな。

雑誌協会側も「あら、そう、ンじゃ、うちの協会に属する全雑誌の広告、日経さんから引いちゃおっかナ~。今ならどこの新聞社さんも、お値打ちでスペース提供してくれるっぽいしぃ」というアクションをしてもいいんじゃないかな、と。読者層はそれなりに異なるだろうけど、そこまで大きな差異は出てこない気もする。不足分はネット経由で補えばよいだけの話だし。

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このページは、不破雷蔵が2012年7月20日 07:50に書いた記事です。

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