【更新】「命令」と「要請」と「言った・言わない」と

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【浜岡停止の発電費 国負担拒否の岡田氏に愛知知事反発】



愛知県の大村秀章知事は31日、民主党の岡田克也幹事長と会談し、中部電力浜岡原子力発電所の停止に伴う代替電源の費用を、国に負担するよう求めた。岡田幹事長が「党としては認められない」とはねつけたとして、大村知事は「政権与党としていかがなものか」と不快感をあらわにした。

会談で大村知事は、中部電力管内の5県で共同の要請書を提出。中部電が浜岡停止に伴う代替電源として発電コストの高い火力発電所を稼働させることから、コスト上昇分の費用負担を求めた。



一紙だけ、あるいは共同ソースなら解釈の違いという可能性もあるけど、複数のソースであることから、このような話があったことはほぼ確実のようで。ただ文面をよく読むと、岡田・大村両氏の会談の後で知事側が会見を開くなどして、状況を説明したのが伝えられており、岡田氏側からの言及は無いので、後で何らかの反論がある可能性はある。

で、この内容からいくつか問題点が提起されるわけなんだけど。まず一つは本文中や以前【中部電力、浜岡原発の運転停止へ・公式発表】などでも指摘したように、「国からの命令じゃなくて要請だから、判断を下したのは中部電力が話であり、国は責任を取らないゼ、べいべー」的な態度を示してしまったということ。今後仮に「政府からの支援が得られないので、いや『支援は行わない』という、要請よりも強い"決定"が下されたので、停止措置を撤回します」と中部電力が判断したら、いったいどうなるのだろうかネ。責任を負わない上司の後に付く部下など、誰がいるだろうか。

一つは、知事は国としての判断や責任を問いただしているのに対し、岡田氏は「党としては認められない」と答えてしまっている事。たどれば同じなんだという反論もあろうけど、ここは「政府としては」と答えないと色々とマズい。

そして最後に。岡田氏が仮に今後「そのような事は発言していない」「解釈の違いだ」と反論したとしても、議事録などの記録がない以上、岡田氏にその反論を正当化する材料は何もないということ。元々現行政権政党が、文明社会国家の政治政党としてはあるまじき、幼稚園児に聞いても鼻で笑われそうな、議事録をまともに取らないという暴挙を継続しているわけだけど、それが仇になったわけだ。

しかもその「議事録を取らない」という暴挙に関する大義名分は「忌憚ない意見を交わすため」というもの。知事側の会見内容を見る限り、その忌憚ない意見が交わされ、岡田氏が想うがままに行為・発言・判断をしたようだけどネ。

この発言一つだけでも、2009年の夏までなら、テレビや新聞はこぞって、それこそ


くらいの勢いで糾弾したはずなんだけどねえ。お優しい事で。

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このページは、不破雷蔵が2011年5月31日 17:25に書いた記事です。

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