原油価格の急落

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石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が減産強化で合意に至らなかったことを受け、サウジアラビアは日量1000万バレルを十分上回る増産を4月に計画している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。


関係者が匿名を条件に語ったところでは、サウジ当局者は一部の市場参加者に対し、必要な場合には大幅な増産が可能であり、過去最大の日量1200万バレルまで増やすこともできると非公式に述べたという。サウジの考えをよく知る関係者によれば、同国はまず4月に現行の日量約970万バレルから1000万バレルを超える水準まで増産する可能性が高い。


確定報としてはOPECとOPECプラスでの減産強化の合意が行われなかったということのみ。サウジの増産云々はまだ匿名関係者の話でしかないから、単なるガセの可能性も、ブラフの可能性もある。それによく記事を見ると、サウジは現状で970万バレル。そこから1200万バレルに増やすこともできるというまでの話で、1200万バレル丸々増やすという話ではない。どうも最近この類の、普通の校閲が入っているのなら一発でアウトになるようなレベルの表記が目立つようになった。

それはともかく。価格維持のための協調減産強化の合意が得られなかったことで、我も我もと動く可能性はある。元々新型コロナウイルスの影響で経済の減退、それに伴う石油の需要縮小により、需給バランスが崩れて石油価格が落ち込むことは容易に想像できる状況にある。そのような中でこういう話が出てしまっては、早いところ売り逃げようと考えるとはものの道理に違いない。


WTIの実情を確認したら、確かに10ドル以上も値を下げていて、一瞬バグかと思ったぐらいの状況に。今現在は多少リバウンドしているけど、戻す気配やら材料やらは今のところ見当たらない。

運送業の人には朗報かもしれないけど、石油価格が落ちると頭を抱えるところがあり、その中には大きな国(産油国)もあったりするのでタチが悪い。石油価格の下落とともに機嫌が悪くなる国、あるからねえ。

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このページは、不破雷蔵が2020年3月 9日 07:49に書いた記事です。

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