自殺者が2万人を割り込んだという話

| コメント(0)
厚生労働省は17日、警察庁の統計に基づく2019年の自殺者数(速報値)が、1万9959人だったと発表した。前年の確定値より881人(約4.2%)減り、1978年の統計開始以来、速報値で初めて2万人を割り込んだ。減少は10年連続。

実のところこの類の話はたまたまきりの良い値が観測されたまでの話で、割り込んだとか突破したこと自体には深い意味は無い。単にその方がインパクトがあってニュースのネタとしては美味しいからであり、要は美味しいエサでしかないってこと。似たような話としては先日の出生数とか子供の視力の話が良い例。

むしろここ十年ほどは自殺者数、自殺者率双方とも減少している過程にあるって実情の方が注目すべき内容に違いない。単純に自殺者数だけが減っているのなら総人口が減っていることで連動して減るパターンもあるけど、実情は自殺者率も減っている。コメントで指摘されているような陰謀論の類も無い。交通事故死者数も減っているし、事故発生から30日、さらには1年以内の死亡者数も減っている。

殺傷行動への意欲が外に向かうと他死、自分に向かうと自死。その違いでしかないと当方は思っている。白書にも時々その類の話を想起させる分析があるんだけど、他死が多い国では自死は少なくなる傾向があるんだよね。自死する余裕がないほど他死させられてしまうってのもあるのかもしれないけど。

ともあれ、少なくとも自殺者数が減っていることは悪い話ではないに違いない。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2020年1月18日 06:59に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「アラビア海へ派遣される海自護衛艦乗組員の語りと「真実性を担保するための実名報道」の原則と」です。

次の記事は「ニューモードの焼きそばパン」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30